飯田市は、長野県南部に位置し、中央アルプスと南アルプスに抱かれた雄大な谷地形と、豊かな自然が広がる街です。
天下の名勝として知られる天竜峡や、迫力ある天竜川の川下り、元善光寺などの観光スポットが点在し、神楽や人形浄瑠璃といった伝統文化も大切に受け継がれています。
自然と歴史、どちらも楽しめる魅力がぎゅっと詰まっています。
「移住先として気になっているけれど、どんな街なのかまだよく分からない…」という方もいるかもしれません。
仕事やおでかけスポット、住まいの相場など、知りたいことはたくさんありますよね。
この記事では、飯田市での暮らしをよりイメージしやすくなるよう、街の特徴をさまざまな角度からご紹介します。
\ 飯田市の中古物件を探したい /
目次
飯田市はどんなところ?

長野県飯田市は、県南部の南信地域にあり、約9万3千人が暮らすほどよい規模の街です。
古くは東山道、近世以降は三州街道や遠州街道といった交通の要所として栄え、天竜川の水運にも恵まれてきました。
こうした背景から、経済や文化が独自に発展してきた歴史があります。
かつては養蚕や水引といった伝統産業が中心でしたが、現在では精密機械や電子などのハイテク産業、味噌や漬物といった食品産業、りんごやなしの栽培など農業まで、幅広い分野で活気があります。
さらに、人口1万人あたりの焼き肉店の数が全国一というユニークな特徴もあり、「日本一の焼き肉のまち」としてPRにも力を入れています。
交通面では、東京と大阪のほぼ中間に位置し、車ならどちらへも約3時間半〜4時間ほど。
名古屋へは約1時間半とアクセスしやすく、移動のしやすさも魅力のひとつです。
飯田市が移住先に選ばれる理由

飯田市が公開している移住者の声を見ていくと、皆さんがどんなところに魅力を感じているのかがよく分かります。
たとえば、アルプスの山々が見せてくれる四季折々の美しい景色や、自然の中で採れる山菜、鹿やイノシシといったジビエなどの山の恵み。
夏でも朝晩は涼しく過ごしやすい気候や、ご近所さんが気さくに声をかけてくれる温かな人柄など、都会ではなかなか味わえない新鮮な体験が移住者の心をつかんでいるようです。
さらに、移住相談やお試し移住といった準備段階のサポートから、移住後にビジネスや農業を始めたい方への支援まで、幅広いサポート体制が整っている点も安心材料のひとつ。
こうした環境が、移住を前向きに考える人たちの背中を押しています。
ファミリーにうれしい子育て・教育環境
飯田市でファミリーが楽しめるスポットといえば、まず「飯田市立動物園」が思い浮かびます。
開園から70年以上の歴史があり、地元の人たちに長く親しまれてきた動物園です。
テナガザルやビーバー、カモシカなどの哺乳類のほか、鳥類や爬虫類まで幅広く展示されていて、子ども向けの乗り物やエサやり体験も充実。親子でゆったり過ごせる、温かい雰囲気の施設になっています。
教育面では、飯田ならではの取り組みとして「飯田型キャリア教育」があります。
農林業や商工業、さらに「いいだ人形劇フェスタ」や「遠山の霜月祭」といった地域の文化を教材に、ふるさとの魅力や未来、自分の生き方について考える学びを進めています。
小学校から高校まで、ふるさと学習や職場体験など、成長段階に合わせたさまざまな活動が行われています。
また、この教育を地域全体で支えるため、教育推進協議会や研究委員会、教育推進フォーラムなども開催。
地域が一体となって子どもたちの学びを育てている点も、飯田市の大きな特徴です。
仕事・働き方から見る飯田市の特徴
飯田市の統計データによると、産業別就業人口の中で最も多いのは製造業で、市全体の20%以上を占めています。
市内には「TDK」や「三菱電機」など大手企業の関連工場もあり、製造業が地域の産業を大きく支えていることがうかがえます。
さらに、こうしたものづくり企業の集積と、名古屋をはじめとした中京圏に近い地理的メリットを活かし、アジア新興国に負けない航空宇宙産業の一大集積地を作る目的から、「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」にも認定されています。
飯田市は、将来性のある航空宇宙分野に関わるチャンスがある街でもあります。
一方、市街地は天竜川やJR飯田線沿いの「伊那谷」と呼ばれる盆地に広がっています。
飯田市役所を中心としたエリアには、スーパーやドラッグストア、家電量販店、ホームセンターなど、日常の買い物に便利なお店がまとまっていて暮らしやすい環境です。
移住後の生活のしやすさを考えるなら、この市街地周辺で住まいを探すのが安心といえるでしょう。
移住するならどんな物件がある?
それでは、実際に飯田市に移住するなら、住まいの相場などはどうなっているか確認してみましょう。
まずは、中古住宅の相場から見てみます。
| 間取り | 価格 |
|---|---|
| 1LDK・2K・2DK | 約1,329万円 |
| 2LDK・3K・3DK | 約1,734万円 |
| 3LDK・4K~ | 約1,510万円 |
飯田市の中古住宅の間取りは3LDK以上のゆったりした間取りが最も多く、それ以下の間取りはやや限定的です。
価格相場は長野県全体の中では比較的安い方になっていて、例えば3LDK以上の間取りで比較すると、同じ人口9万人台の佐久市と安曇野市の平均価格が、4,949万円と2,431万円になっていますので、飯田市の価格はそれよりも安いことになります。
次は、戸建て賃貸についても見ていきます。
| 間取り | 家賃 |
|---|---|
| 1LDK・2K・2DK | 約5.1万円 |
| 2LDK・3K・3DK | 約5.8万円 |
| 3LDK・4K~ | 約7.4万円 |
間取りで一番選択肢が多いのは、2LDKから3DKまでの物件となっていますが、他の間取りも選択肢があり、希望の条件にあった住まいが探しやすいかと思われます。
相場も中古住宅と同様に県内では比較的安く、3LDK以上の間取りの平均家賃が佐久市と安曇野市がどちらも11万円以上となっていますので、飯田市はそれより3万円以上安い相場ということになります。
また、ほとんどの物件が駐車場付きとなっていますので、移住を機に自家用車を保有する方にとっても安心です。
飯田市の移住支援制度

飯田市の移住支援には、「飯田市UIJターン就業・創業移住支援事業補助金」や移住相談、お試し移住など、基本的なサポートもしっかり用意されています。
そのうえで、移住後の仕事や働き方に寄り添った支援がとても充実しているのが特徴です。
たとえば、お試し移住と職業体験を組み合わせた「結いターンシップ事業」では、滞在に必要な宿泊費や交通費の補助に加え、市内40社以上の企業で仕事体験ができます。
移住後の働き方を具体的にイメージできる、心強い取り組みです。
さらに、移住をきっかけに創業を考えている人向けのサポートも手厚く、専用の相談窓口や商工会議所と連携した創業セミナー、開業資金の融資支援、空き店舗活用への補助などが揃っています。
飯田市で新しく事業を始めたい人にとって、頼れる制度がしっかり整っています。
▼ 詳しくはこちら
いい、あいだ「結いターン」 – 飯田市ホームページ
移住で失敗や後悔をしないためのチェックポイント
それでは、飯田市への移住を考える前に、知っておくと安心できるポイントをまとめてご紹介します。
自然災害 -昭和の「三六災害」から学ぶ防災意識-
飯田市では、昭和36年や平成25年の大雨・台風による河川氾濫やがけ崩れなど、大きな災害を経験しています。
特に昭和36年6月の大雨災害は「三六(さんろく)災害」と呼ばれ、今も防災の教訓として語り継がれています。
市が位置する伊那谷は、風化しやすい花崗岩の地質や中央構造線の断層が多いことから、地盤が崩れやすい特徴があるとされています。
三六災害も、大雨で流れ込んだ土砂や流木が天竜川に集まり、集中豪雨で水位が急上昇したことが原因といわれています。
防災情報は、地元ケーブルテレビやFM放送、市の防災アプリなどで発信されているため、いざという時に備えて情報の受け取り方を確認しておくと安心です。
また、地震対策として、条件を満たす木造住宅に耐震シェルターを設置する際の補助制度もあります。
地震に対する備えを考えているなら、活用できる支援策としてチェックしておきたいところです。
移住前に知っておきたいポイント
- 昭和36年の大規模災害「三六災害」の教訓が受け継がれている
- 伊那谷は花崗岩の地質で崩れやすい特徴がある
- 防災情報はケーブルテレビやアプリなどで発信されている
事前にチェックしたいこと
- ハザードマップで住まい周辺の災害リスクを家族で共有
- 避難場所や防災情報の入手方法を確認
- 耐震対策に使える補助制度の有無を調べておく
▼ 詳しくはこちら
耐震シェルター・耐震ベッド等設置事業 – 飯田市ホームページ
交通 -鉄道・高速バス・道路事情-
飯田市を走るJR飯田線は本数が少なく、1時間に1~2本程度。
午前10時台には運行がない時間帯もあります。
始発の豊橋駅までは3時間以上かかるため、日常の移動手段としては車が中心になります。
地方では一般的ですが、飯田市でも大人は1人1台の車を持つケースが多く、住まい探しでは複数台の駐車スペースが確保できる物件が重要になります。
都市へのアクセスは、長野市より名古屋市の方が近く、中央自動車道を使えば約1時間40分(約120km)。
高速バスも東京(新宿)・名古屋・大阪・長野市方面へ運行しており、用途に応じて使い分けができます。
さらに、建設中のリニア中央新幹線では、長野県内の駅として飯田市が予定されており、開通すれば東京・大阪方面へのアクセスが大幅に向上すると期待されています。
移住前に知っておきたいポイント
- JR飯田線は本数が少ない
- 生活の足は基本的に自家用車
- 長野市より名古屋市の方が近い
- リニア中央新幹線の駅が飯田市に設置予定
事前にチェックしたいこと
- 鉄道利用が必要なら時刻や本数を確認
- 車の維持費を含めた生活コストを想定
- 複数台駐車できる物件を念頭に住まいを検討
生活 -ガス事情と野生動物との付き合い方-
ガス環境については、市街地でも都市ガスが使えるエリアは中心部に限られています。
少し郊外に行くとプロパンガスが主流となり、料金が割高になる傾向があるため、住む地域のガス事情は事前に確認しておくと安心です。
また、飯田市は東西を山に囲まれた地域のため、イノシシ・クマ・ニホンジカなどの野生動物の影響を受けることがあります。
特にニホンジカは森林環境への影響だけでなく、マダニやヤマビルなどの害虫を媒介する可能性もあり、市では注意喚起を行っています。
移住前に知っておきたいポイント
- 都市ガスが使えるのは中心市街地の一部のみ
- 野生動物による生活への影響がある
事前にチェックしたいこと
- 移住先のガス環境を確認し、光熱費を想定
- 山に近い地域では野生動物の生態を把握しておく
- 農作物を育てる場合は、野生動物対策も検討
▼ 詳しくはこちら
環境保全・公害 – 飯田市ホームページ
まとめ
飯田市は、アルプスの雄大な景色や天竜峡の清らかな流れがつくり出す、美しい自然が魅力の街です。
山菜やジビエなど、山の恵みを楽しめるのも嬉しいポイント。
夏は朝晩が涼しく過ごしやすく、地元の人たちとのほどよい距離感も心地よく、移住先として人気が高まっています。
もし移住先として飯田市を考えているなら、この記事を参考にしながら、新しい暮らしのイメージをふくらませてみてください。
※この記事は2026年4月時点での情報をまとめています。
▼ 長野県への移住に興味がある方はコチラもおすすめ!
長野県への移住!支援制度や住まい・お仕事など気になるポイント総まとめ!







