秦野市への移住はどう?暮らし・子育て・住まい・移住支援を解説

小田急秦野駅

神奈川県秦野市は、新宿や横浜から約1時間でアクセスできる、県内で唯一の盆地に広がる街です。

北には丹沢山地、南には渋沢丘陵が東西に続き、豊かな自然に包まれています。

富士山や丹沢山を望むこの環境に魅力を感じ、移住を考え始めた方の中には、「秦野はどんな街なんだろう」「住まいの相場はどれくらいかな」など、気になることも多いかもしれません。

そこでこの記事では、秦野市への移住に役立つ情報を、さまざまな角度からわかりやすくまとめました。

秦野での新しい暮らしを思い描く際のヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。

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秦野市はどんなところ?

秦野戸川公園のチューリップ花壇

神奈川県秦野市は、県の中央部からやや西寄りにあり、小田原市の北東に位置する人口約15万9,000人の街です。

市の地下には山々からの清らかな水が蓄えられ、まるで天然の水がめのような地形になっています。

その豊かな湧水は「秦野盆地湧水群」として環境省の全国名水百選にも選ばれています。

交通アクセスも便利で、小田急小田原線の秦野駅からロマンスカーを利用すれば新宿まで約1時間。

横浜方面へも乗り換えなどでおよそ1時間と、通勤やお出かけに無理のない距離です。

かつて秦野は日本有数のたばこの産地として知られていましたが、昭和59年(1984年)に栽培は終了しました。

ただ、その歴史を受け継ぐ「秦野たばこ祭り」は今も毎年9月に開催され、多くの人でにぎわいます。

また、たばこの裏作として育てられていたそばは「丹沢そば」として名産となり、現在も地元の味として親しまれています。

秦野市が移住先に選ばれる理由

秦野戸川公園

秦野市の魅力は、丹沢山系などの山々に囲まれた豊かな自然環境と、小田急小田原線や東名・新東名高速道路などを利用できる便利な交通アクセスにあります。

中でも注目したいのが、水道料金の安さです。

横浜市などと比べてもかなり割安で、家計にやさしい点は移住を考えるご家庭にとって大きな魅力と言えます。

その理由は、地下水を主な水源としているため水質が非常に良く、浄水施設が少なくて済むことに加え、山の地形を生かした自然流下方式で配水しているため、配水ポンプの設備がほとんど必要ないからです。

きれいでおいしい水に恵まれ、自然の中でのびのび子育てができる環境は、ファミリー層にとって理想的な移住先といえるでしょう。

さらに、お試し住宅の提供や住宅取得の助成金など、移住をサポートする制度も整っており、新しい暮らしを始めやすい点も嬉しいポイントです。

ファミリーにうれしい子育て・教育環境

秦野市には、親子でのびのび遊べるスポットがたくさんあります。

中でも「神奈川県立秦野戸川公園」は、広さ36.1haを誇る人気の都市公園です。

丹沢の山々から流れる水無川(みずなしがわ)が園内を横切り、ランドマークの「風の吊り橋」を中心に、バーベキュー場や多目的グラウンド、自然観察の森、コンビネーション遊具など、家族で楽しめる施設が充実しています。

春にはソメイヨシノやチューリップ、夏にはアジサイやヒマワリが咲き、季節ごとに違った景色が楽しめるのも魅力です。

また、秦野市では教育面の取り組みも進んでおり、市内の小中学校では「省エネ教育プログラム」を実施しています。

東京ガスと連携し、家庭でのCO2削減につながる行動を促すことを目的とした学習プログラムで、子どもたちが地球環境や省エネについて自然と意識を高められる内容になっています。

こうした環境や教育の取り組みは、子育て世帯にとって心強いポイントと言えるでしょう。

仕事・働き方から見る秦野市の特徴

秦野市の産業で特徴的なのは、第2次産業の割合が他の自治体より高い点です。

市内で働く人のうち約30%が第2次産業に従事しており、全国平均の23〜24%と比べても多くなっています。

市内には島津製作所や日立製作所といった大手企業をはじめ、中小規模の工場や事業所も数多く進出しています。

地元で仕事を探す際は、こうした製造関連の業種を中心にチェックすると見つけやすいでしょう。

また、市街地は市の中央を流れる水無川を挟んで広がっており、特に小田急秦野駅や秦野市役所周辺の中心エリアには、国道246号線や「はだの桜みち」(県道62号線)沿いに飲食店や商業施設が立ち並んでいます。

日々の買い物や外食のしやすさを考えると、これら主要道路の近くで住まいを探すのも便利でおすすめです。

移住するならどんな物件がある?

それでは、秦野市でお住まいを探す場合、住まいはどんな特徴や相場になっているか、中古住宅と戸建て賃貸の状況をチェックしてみましょう。

まずは、中古住宅の相場からです。

間取り 価格
1LDK・2K・2DK
2LDK・3K・3DK 約1,729万円
3LDK・4K~ 約2,389万円

間取りはほとんどが3LDK以上の中古住宅が中心で、3DK以下はわずかとなっています。

築年数20年以内の家が半数近くあり、比較的新しくて、ゆったりした間取りの中古住宅が充実しています。

また、ほとんどの物件が駐車場付きになっていますので、移住で新たに車を利用する方にも安心できるポイントです。

それでは、戸建て賃貸の状況もチェックしてみましょう。

間取り 家賃
1LDK・2K・2DK 約5.3万円
2LDK・3K・3DK 約7.4万円
3LDK・4K~ 約12.1万円

2DK以下のコンパクトな家はやや少な目ですが、それでもすべての間取りで多くの選択肢があります。

物件は2階建て以上が多くを占めていて、平屋は少し限定的です。

平屋を希望される方はこまめに物件情報を確認する必要があるかもしれません。

秦野市の移住支援制度

はだの歴史博物館(旧 秦野市立桜土手古墳展示館)

秦野市では、移住を考える人に向けたサポートがとても充実しています。

まず、お試し移住ができる住宅として「TANZAWA LIFE」と「miraie」の2タイプを用意しています。

「TANZAWA LIFE」は、山あいに建つ2階建てのログハウス。

子どもが思いきり遊べる広い庭や、青空の下で食事が楽しめるテラスがあり、秦野の街並みから海まで見渡せる眺望も魅力です。

自然に囲まれた環境で、ゆったりとしたスローライフを体験できます。

一方の「miraie」は、市街地にある6階建ての定住化促進住宅。

建物内には子育て支援センターやコワーキングスペースが整っており、生活と仕事の両方をサポートしてくれます。

すぐ近くにはテニスコートや野球場、バラ園、図書館などがそろう秦野市カルチャーパークもあり、家族で楽しめる環境が広がっています。

どちらの施設も、利用料は10,000円(最大6泊7日)と気軽に利用しやすい価格です。

さらに、市外から転入する若い世帯を対象に、住宅取得費の一部を補助する「はだのOMOTANライフ応援事業」も実施しており、条件に応じて最大60万円まで助成されます。

このように、体験移住から住宅取得のサポートまで、秦野市は新しい暮らしを始めたい人をしっかり後押ししてくれます。

▼ 詳しくはこちら
秦野市へ移住・定住をお考えの方へ | 秦野市役所

移住で失敗や後悔をしないためのチェックポイント

秦野市に移住を決めるにあたり、事前に注意しておきたいことなどはあるのでしょうか?

いくつかの視点から紹介していきます。

自然 -河川の内水浸水と野生動物の被害-

秦野市には水無川のほか、金目川や葛葉川などいくつもの河川が流れています。

大雨の際には雨水が河川へ排水しきれず、マンホールからあふれ出て浸水被害につながる可能性もあります。

市では、こうした内水浸水の想定区域図を作成しているため、各種ハザードマップとあわせて確認しておくと安心です。

また、山あいの地域では野生のサルが住宅街に現れることがあり、農作物を荒らしたり家屋に侵入したりする被害が報告されています。

小さな子どもがいる家庭では、襲われるリスクにも注意が必要です。

住まい探しの際には、こうした点も踏まえてエリアを検討するとよいでしょう。

移住前に知っておきたいポイント

  • 市内には複数の河川が流れていて、大雨時に内水浸水を起こす可能性もある
  • 野生のサルが住民や農作物に被害を及ぼす恐れがある

事前にチェックしたいこと

  • ハザードマップと内水浸水想定区域図を確認しておく
  • 野生動物について対策を確認して家族で共有する
  • サルなどが出没しやすい地域を避けて住まいを検討する

▼ 詳しくはこちら
ニホンザル情報 – 秦野市役所

交通 -山梨・湘南方面へのアクセス-

秦野市の北側には、丹沢山・姪ヶ岳・塔ノ岳といった標高1,400m級の山々が連なり、鉄道や道路が通っていません。

そのため山梨方面へ向かう場合は、西側の御殿場市から山中湖・河口湖付近を通るルート、または東側の厚木市から相模湖付近を通るルートと、大きく迂回する必要があります。

どちらも車で約2時間ほどかかるため、山梨方面へのアクセスはやや不便といえます。

一方で、小田急小田原線が通っているため、小田原・東京方面への移動はスムーズです。

ただし南北方向の鉄道路線がないため、平塚・茅ヶ崎・大磯・江ノ島といった湘南エリアへ鉄道で向かう場合は、小田原や厚木を経由する大回りになります。

湘南方面へは車での移動が現実的でしょう。

また、市内を走る主要道路・国道246号線は渋滞が発生しやすいことでも知られています。

移住前に知っておきたいポイント

  • 北側の山梨方面へは大回りの道路ルートになる
  • 南東の湘南方面へは鉄道アクセスが不便で、車移動が中心になる
  • 市内の国道246号線は渋滞しやすい

事前にチェックしたいこと

  • 南北方向の移動も考え、自家用車の利用を前提にしておく
  • 渋滞しやすい道路を把握し、通勤・通学ルートや所要時間をイメージしておく

生活 -医療機関の環境とレジャー施設-

日本医師会が公開している地域医療データによると、秦野市の医療機関は人口10万人あたりの施設数で、病院・診療所・クリニックともに全国平均を下回っています。

とくに産婦人科や耳鼻咽喉科などは、市内でも数か所に限られており、総合病院を含めても選択肢が多くありません。

いざというときに備えて、市外の医療機関もあらかじめ確認しておくと安心です。

また、秦野市は日常の買い物に便利な施設はそろっているものの、水族館・動物園・遊園地・映画館といった大きなレジャー施設は市内にありません。

そうした場所に、家族で出かける際には、小田原市・厚木市・平塚市など近隣エリアまで足を延ばす必要があります。

移住前に知っておきたいポイント

  • 医療機関の数は全国平均より少なめ
  • 一部の診療科は市内で受診できる場所が限られている
  • 水族館や映画館などの大型レジャー施設が市内にない

事前にチェックしたいこと

  • 移住予定エリア周辺の医療機関を確認しておく
  • 産婦人科など必要な診療科は市外も含めて候補を把握しておく
  • 家族で利用しやすい最寄りのレジャー施設を調べておく

まとめ

秦野市は、丹沢山系や富士山の雄大な景色に囲まれ、きれいな湧き水にも恵まれた自然豊かな街です。

少し足を延ばせば横浜や新宿へも行きやすく、都市へのアクセスの良さも魅力のひとつ。

のびのびとした環境で暮らしたい、自然の中で子育てをしたいというご家庭には、まさに理想的な移住先といえるでしょう。

この記事の内容を参考に、秦野市での新しい暮らしを思い描いてみてください。

※この記事は2026年1月時点での情報をまとめています。

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