北海道の中央部、十勝地方に位置する帯広市は、広大な十勝平野に広がる農業を基盤とした、自然豊かな街です。
移住を考えるとき、「どんな街なのか」「生活に必要な施設は揃っているのか」「住まいの相場はどれくらいか」など、気になることはたくさんありますよね。
この記事では、帯広市の魅力や特徴に加え、移住支援制度や暮らしの中で注意したいポイントまで、さまざまな角度からご紹介します。移住を検討する方にとって、きっと参考になる情報が見つかるはずです。
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目次
帯広市はどんなところ?

帯広市の人口は約15万9,000人で、北海道の市町村の中では5番目に多い街です。
面積は619.34平方キロメートルあり、東京23区とほぼ同じ広さを誇ります。
市の形は斜めに細長く、中心となる市街地は北側に集まっています。
一方、中央部から南西部にかけては広大な十勝平野が広がり、さらに標高1,800メートルを超える日高山脈の札内岳や十勝幌尻岳がそびえています。
この十勝平野では、日本でも有数の大規模農業が営まれており、畑作や酪農が盛んです。
交通面では、JR根室本線が乗り入れるJR帯広駅があり、根室や釧路など北海道東部へのアクセスに便利です。
さらに市内には「とかち帯広空港」があり、国内線は東京・羽田空港へ、国際線は韓国の仁川国際空港や清州国際空港へ直行便が運航しています。
観光シーズンの8月には、名古屋・中部国際空港への季節便も利用できます。
帯広市が移住先に選ばれる理由

帯広市が移住先として選ばれる大きな魅力は、日高山脈とその麓に広がる十勝平野の美しい自然です。
夏には青々とした緑が広がり、冬には木々も大地も真っ白に染まり、四季折々の景色を存分に楽しめます。
ここでしか見られない「ばんえい競馬」を観戦したり、新鮮な牛乳や小麦から作られるチーズやパン、スイーツを味わったりと、グルメも充実。
さらにキャンプや釣り、サイクリング、スノーモービル、ラフティングなど、自然を満喫できるアクティビティも豊富です。
暮らしの面でも、中心市街地には複数のショッピングモールがあり、都市的な利便性を備えています。
道路は碁盤目状に整備され道幅も広いため、渋滞が少ないのも嬉しいポイントです。
医療機関も充実しており、十勝地方の中核となる帯広厚生病院や北斗病院をはじめ、多くの病院が市内にあります。
さらに、体験移住用のマンションやホテル、移住後の創業支援など、移住支援制度が整っているのも安心できる点です。
ファミリーにうれしい子育て・教育環境
帯広市には、子どもから大人まで家族みんなで楽しめる施設がたくさんあります。
「おびひろ動物園」では、カンガルーやキリン、カバ、クジャクといった定番の動物に加え、エゾシカやキタキツネ、エゾリス、アザラシなど北海道ならではの動物にも出会えます。
園内には観覧車やメリーゴーランドなどの遊園地施設もあり、動物以外の楽しみも盛りだくさん。
しかも中学生以下は入園料が無料なのもうれしいポイントです。
また、「帯広の森運動公園」には野球場やテニスコート、屋内プール、アイスリンク、パークゴルフ場など多彩なスポーツ施設が揃っています。
国内有数のスピードスケート施設もあり、国際大会が開かれることも。
気軽に楽しめるスポーツから本格的なウィンタースポーツまで、季節を問わず幅広いアクティビティを満喫できます。
仕事・働き方から見る帯広市の特徴
帯広市といえば、やはり広大な十勝平野を活かした農業が大きな特徴です。
十勝地方の耕地面積は約2,600平方キロメートルにのぼり、全国の耕地面積の約5%を占めています。
農家一戸あたりの経営面積も約45ヘクタール以上と広く、ドイツやフランスなどヨーロッパの農業国に匹敵する規模です。
その生産力は、十勝でつくられる食料をカロリーに換算すると、約400万人が1年間に必要とする量に相当します。
まさに日本の食を支える地域といえるでしょう。
また、帯広市には食や農業に関する大学や研究機関も集まっており、こうした地理的特性を活かした産業振興を「フードバレーとかち」と名付けて推進しています。
地域全体で食と農を中心にした取り組みが進められているのです。
市の大部分は平野と山林で、人口は北端の市街地に集中しています。日常の買い物やレジャー施設もこの市街地に集まっているため、生活の利便性を考えると市街地で住まいを探すのがおすすめです。
もちろん、とかち帯広空港や耕作地周辺で働く場合などは、少し離れた場所での暮らしも選択肢になります。
▼ 詳しくはこちら
フードバレーとかち| 帯広市ホームページ 十勝
移住するならどんな物件がある?
それでは、帯広市でお住まいを探す場合、相場や傾向はどうなっているのでしょうか?
中古住宅の状況から確認してみましょう。
| 間取り | 価格 |
|---|---|
| 1LDK・2K・2DK | 約3,150万円 |
| 2LDK・3K・3DK | 約1,793万円 |
| 3LDK・4K~ | 約2,175万円 |
3DK以下のコンパクトな間取りの住宅もありますが、ほとんどは3LDK以上の広い中古住宅が占めています。
築年数10年以内の比較的新しい家も10軒以上あるようなので、新しく綺麗な物件を希望する方にとってはうれしいところです。
一方、中古の賃貸住宅はどうなっているでしょうか?
| 間取り | 家賃 |
|---|---|
| 1LDK・2K・2DK | 約4.6万円 |
| 2LDK・3K・3DK | 約6.6万円 |
| 3LDK・4K~ | 約8.7万円 |
2DK以下のコンパクトな家から間取りの広い3LDK以上の家まで幅広い物件があるようです。
平屋・ペット相談可・築10年以内といった住まいに対してこだわりがある方でも条件にあった物件が揃っており、希望にマッチした住まい選びがしやすいのはうれしいところです。
家賃についても、札幌市・北広島市などよりも1~3万円程度割安な相場になっています。
帯広市の移住支援制度

帯広市では、移住を考える方に向けてさまざまな支援を用意しています。
まず気軽に試せる「短期移住体験(ちょっと暮らし)」では、民間事業者と連携し、マンションやホテルなどを滞在施設として割安で利用できる仕組みがあります。
旅行感覚で暮らしを体験できるので、移住を検討する第一歩にぴったりです。
さらに、東京圏から移住した人を対象とした「帯広市移住支援金(UIJターン新規就業支援事業)」もあります。
単身での移住なら60万円、世帯での移住なら100万円が支給され、18歳未満のお子さんがいる場合は加算も受けられます。家族での移住を後押ししてくれる心強い制度です。
また、帯広で新しく事業を始めたい人へのサポートも充実しています。
「特定創業支援等事業」では、地元商工会議所や金融機関での個別相談やセミナーを受け、市から証明書を発行してもらうことで、会社設立時の登録免許税が軽減されたり、融資を受ける際の金利が引き下げられたりと、さまざまなメリットが得られます。
このように、帯広市では移住体験から生活支援、さらには起業まで、幅広いサポートを整えており、安心して新しい暮らしを始められる環境が整っています。
▼ 詳しくはこちら
移住・ふるさと納税| 帯広市ホームページ 十勝
移住で失敗や後悔をしないためのチェックポイント
他にも、帯広市への移住にあたり、知っておきたいポイント・注意しておきたいことがあります。
あらかじめ、知っておけば安心ですので、チェックしておきましょう。
自然 -十勝晴れと厳冬-
帯広市は内陸に位置しているため、海沿いの釧路市や稚内市などと比べると冬の気温がぐっと低くなります。
冬型の気圧配置になると晴天が続く「十勝晴れ」と呼ばれる気象状況になり、このときはさらに冷え込みが厳しくなります。
1月から2月にかけての平均最低気温はマイナス11~13度ほどで、特に寒い日にはマイナス18度を下回ることもあります。
雪の量は比較的少なめですが、海沿いの街と違ってサラサラとしたパウダースノーが特徴です。
ただし、まれに「ドカ雪」と呼ばれる大雪が降ることもあり、2025年2月初旬には1日で100cmを超える記録的な積雪が観測されました。
移住前に知っておきたいポイント
- 冬型の気圧配置で「十勝晴れ」になると、寒さが一段と厳しくなる
- 冬の最低気温は平均でマイナス10度以下
- 生活に支障が出るほどの大雪が降ることもある
事前にチェックしたいこと
- 家屋の断熱や防寒対策を確認し、必要なら改修を検討する
- 温暖な地域から移住する場合は、未経験の寒さや大雪への備えをしっかり整えておく
災害 -地震への対策-
近年、北海道の十勝や胆振(いぶり)地方では地震が相次いで発生しています。
2008年の十勝沖地震や2018年の北海道胆振東部地震では、大規模な斜面崩落や建物の損壊など、各地で大きな被害が報告されました。
帯広市は内陸に位置しているため津波の心配はありませんが、道路の亀裂やライフラインの寸断といった被害が起こる可能性はあります。
安心して暮らすためにも、日頃から備えを意識しておくことが大切です。
移住前に知っておきたいポイント
- 十勝や胆振地方では過去に大規模な地震が発生している
- 2018年の北海道胆振東部地震では道内全域で大規模停電(ブラックアウト)が起きた
- 帯広は内陸のため津波の心配は少ないが、その他の被害は想定しておく必要がある
事前にチェックしたいこと
- 家屋の耐震性を確認しておく
- 行政が発信する災害情報やハザードマップを確認し、家族で共有しておく
交通 -道内での移動-
帯広市の玄関口となる「とかち帯広空港」には、東京と韓国への便が就航しています。
ただし、北海道内のほかの空港へ直接行ける便はないため、札幌や旭川、釧路、根室、函館などへ移動する際は車や鉄道を利用することになります。
例えば札幌までは車で約3時間(約200km)、長距離バスなら約3時間半、鉄道では特急「おおぞら」または「とかち」で約2時間30分程度かかります。
旭川へ行く場合も、特急「おおぞら」と長距離バスを組み合わせて約4時間かかります。
移住前に知っておきたいポイント
- とかち帯広空港は東京と韓国への便のみ
- 道内の他都市へは車や鉄道での移動が必要
- 鉄道や長距離バスを利用すると数時間かかる
事前にチェックしたいこと
- 他都市へ移動する際は、所要時間を考慮してスケジュールを立てる
- 日帰りが難しい場合は、宿泊も視野に入れて計画する
生活コスト -暖房光熱費と車-
帯広市は夏の気候が過ごしやすい一方で、冬になると気温がマイナス20度近くまで下がることもあり、厳しい寒さに見舞われます。
北海道全体に言えることですが、冬の暖房費は本州よりも高くなりがちです。
帯広市が移住希望者向けに作成した資料によると、首都圏で暮らす夫婦と子ども2人の家庭では水道光熱費が月に約25,000円かかるのに対し、帯広では約30,000円になるという試算があります。
季節によって差はあるものの、光熱費はやはり負担が大きくなる傾向があります。
さらに、車を所有していても寒冷地仕様でない場合は不便を感じることがあるかもしれません。
大容量バッテリーやシートヒーターを備えた車への買い替えを検討する必要が出てくることもあります。
移住前に知っておきたいポイント
- 厳しい寒さのため、冬の暖房費は本州より高くなる
- 車を持っていても寒冷地仕様でないと対応が難しい場合がある
事前にチェックしたいこと
- 移住前後で光熱費や水道代がどのくらい変わるかを想定しておく
- 暖房コストを抑えられる設備が導入できないかを検討する
- 寒冷地仕様の車への買い替えを視野に入れる
まとめ
帯広市は、広大な十勝平野が織りなす四季折々の美しい景色に包まれ、新鮮な食材や北国ならではのアクティビティが楽しめる魅力いっぱいの街です。
都会の喧騒を離れてゆったり暮らしたい方や、雄大な自然の中で家族と過ごしたい方にとって、まさに理想的な環境といえるでしょう。
この記事を読みながら、帯広での移住生活を少しイメージしてみませんか。
※この記事は2025年12月時点での情報をまとめています。
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