暮らし慣れた場所から離れ、新たな生活がはじまる田舎暮らし。
子育て世代の20代・30代の移住はもちろん、60代のシニア、働き盛りの40代・50代でも、生活するうえで仕事の選択は重要です。
折角なら田舎ならではの仕事に就きたいと考える方、収入をえるためと仕事は割り切り、アフター5で田舎を楽しみたい方など、思いは人それぞれではないでしょうか。
このページでは、田舎暮らしの仕事を、田舎暮らしならではの仕事と、田舎暮らしでもできる仕事の2タイプに分けてご紹介します。
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田舎暮らしと仕事
田舎暮らしの仕事タイプは大きく分けて二つあります。
一つは移住を転機にして田舎ならではの職業に転職するタイプ。
もう一つが、元あるスキルを活かして地方でも移住以前の仕事に就く方法です。
どちらが正解ということはありません。自分の目指したいライフスタイルに合わせて選びましょう。
田舎の仕事事情
地方の就労事情は、都市部に比べると、求人件数自体はたしかに少なく感じます。
ですが、分母の数がそもそも違うので、一概に「仕事が少ない」とは言いきれません。
仕事によっては人手不足の業種もあり、職種によっては就職先はじゅうぶんにあります。
田舎ならではの仕事がある
田舎には田舎ならではの仕事が数多くあります。
農業をはじめとした第一産業、林業や森林セラピスト、特定地域でしか発展していない伝統工芸など、都市部では選べない魅力的な業種があります。
仕事の幅は都市部に比べて限られる
反面、都市部と同等の職種があるとは限りません。
もし移住後以前と変わらぬ仕事に就きたいと考えているなら、移住前にしっかりリサーチし、移住前に採用通知を受け取っておくことをおすすめします。
有資格者はやっぱり強い
医療関係や教育・保育、建設系資格など、専門資格を持っている方は、都市部・地方関わらず重宝されます。
特に、高齢者問題に直面している地方において介護職は引く手数多です。
また、子育て世帯の移住の多い地域では保育士資格も重宝されます。
給与水準は都市部より低い
田舎暮らしでネックになるのが収入面。現実問題、給与水準は都市部に比べて低いのが現状です。
反面、住居費や教育費など、都市部より支出が下がる面もあるので、自身のライフプランを見直して、無理がないか確認しながら仕事を考えてみましょう。
せっかく一念発起して田舎暮らしにチャレンジするなら、一つの業種に固執せず、興味のある仕事にチャレンジしてみましょう。
案外しっくりくるものです。
田舎で挑戦したい仕事5選
まずは移住を機に田舎ならではの職業に転職するときのおすすめ業種をご紹介します。
農業・漁業・畜産業などの食に関わる第一次産業
農業は田舎暮らしと聞いて真っ先に浮かぶ人気の仕事。
地元の方は兼業している方も多い業種です。
作物を育て、田舎の豊かな自然を肌で感じ、移住者に対する就農支援や助成金を設けている自治体も多業種です。
海沿いへの移住なら漁業があります。
漁師になるには、船舶免許や無線の免許など、必要な資格も多いので前準備を怠らないようにしましょう。
動物が相手の畜産業は、牛や豚、鶏を飼育し、乳製品や卵、肉、皮革、羽毛などの畜産物を生産する仕事です。
動物を育てる仕事は、時間帯や休日に関係なく働く必要がある過酷な仕事と思われがちですが、業務をシフト化して負担を減らしているファームもあります。
新規就労のほか、後継者のいない家業を引き継ぐ“経営継承・発展等支援事業”などもあります。
山を守る林業
山林の整備・保全をおこなう林業も第一産業の一つです。
山の四季を感じ、自然を相手にしながら、木の育成や伐採に従事します。
必要になるのは、運転免許やチェーンソー、クレーンなどの重機を扱う資格。
近年のウッドショックで国産材の需要が増えており、SDGsの観点からも今後注目の業種です。
地域ならではの伝統工芸
陶芸・染色・木工芸などの工芸品を、製造・販売する仕事です。
高い技術力が必要な、伝統を守る仕事で、技術習得まで長い道のりですが、はまれば一生の仕事となるでしょう。
後継者不足で廃業を余儀なくされる工房も数多く、自治体が就職サポートしてくれるところもあります。
製造のほか、販売ルート開拓などの“売るしくみ”で困っている工房も多いので、営業職として自分を売り込んでみてもいいかもしれません。
興味があるなら、門を叩いて話だけでも聞いてみましょう。
観光業・宿泊業・インストラクター
地域の魅力を発信する観光業。地元の方が適役かと思いきや、実は外から来た方のほうが、地域の魅力発見に長けていることも。
山岳ガイドやダイビング、スノーボードなどのインストラクターは、アウトドア好きには、好きを仕事にできるかっこうの業種です。
宿泊業はホテルや旅館への就職のほか、空き家や遊休地を活用して、自ら民泊・ゲストハウス・キャンプ場などを経営する手もあります。
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地域おこし協力隊
地域おこし協力隊は、自治体の非常勤職員という立ち位置で、地域活性や自治体の魅力のPRを目的とした活動をおこないます。
活動期間は、おおむね1年以上3年以内。
応募できるのは例外を除いて3大都市圏をはじめとする都市地域に住民票がある方のみ。
いわば移住者の特権的な仕事です。
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田舎で続ける仕事5選
次は、もともと持っているスキルを活かして、地方でも移住以前の仕事に就くときのおすすめ業種をご紹介します。
リモートワーク
現状、あなたがリモートワークのできる企業に勤めているのであれば、都市部から地方へ引っ越し、田舎暮らしを始めても仕事を継続できます。
田舎ののどかな暮らしを楽しみながら、仕事は以前と同様のことをしたいとお考えなら、まずはこの制度を利用しましょう。
医療・介護職
少子高齢化が顕著な地方では、お年寄りをサポートする医療や介護現場は慢性的な人手不足。
経験のある方や有資格者であれば、即戦力として活躍できる業種です。
保育・教育
都市部と異なり子どもの数が少ないので、需要がなさそうに思えますが、移住が活発で子育て世帯が多く流入している地方では、保育士や教師が少なく困っているところも多くあります。
保育資格・教員資格があると、保育園やこども園、学校のほか、学童などでも需要があるので、出産後や子育てが慣れた頃に復帰就職もしやすく、田舎暮らしでは強い職種です。
Web関連
Web関連の仕事は、パソコンやWi-Fi環境さえ整っていれば自宅でできる仕事なので、都市部でも地方でも関係なくできる仕事です。
ただし、Web需要は都市部に比べて少ないため、地元の営業まわりには苦労するかもしれません。
離れていても仕事ができるのがWebの良いところなので、都市部での顧客を大切にしておきましょう。
工業関係
建築・土木・製造など、工業関連の仕事に従事しているなら、専門資格をお持ちではないでしょうか?
人手不足の地方では、有資格者は重宝されます。
また、建築・土木は公共工事がどこの自治体でもありますし、大きな工場設備の必要な製造業種は地方にあることが多いため、案外安定した求人数があります。
起業支援金を使って仕事を創出
思い切って、自ら起業し仕事を作り出すこともできます。
国の移住支援のなかには、地域の課題解決を目的とした起業を目指す人に対し、最大200万円の助成金が支給される起業支援金制度があります。
都市部で起業する場合に比べて費用負担を軽減することができるため、子育て支援や地産地消を推奨する飲食店、高齢者支援などの対象業種の起業を考えるなら、心強い制度です。
高齢者向けビジネス
少子高齢化が進む日本において、高齢者市場はさらに拡大しています。
地方で暮らす高齢者の為のビジネスを考える上で主なポイントになるのは「住宅」「飲食」「趣味娯楽」「サービス」の4分野になるでしょう。
それぞれで考えられるのは以下の通りです。
住宅
- 居宅サービス
- 老人ホーム
飲食
- お弁当宅配
趣味娯楽
- 太極拳・ゴルフ・ゲートボールなどのスポーツクラブ
- 囲碁・将棋など文化系教室
サービス
- 家事代行サービス
- 訪問マッサージ
民泊やゲストハウス
地方で増加している空き家や古民家をリフォーム・リノベーションをして民泊やゲストハウスを起業する形も考えられます。
近年は、訪日外国人観光客の増加により、宿泊需要は高くなっています。
ホテルや旅館より安価で泊まれ、多国籍の人たちとの交流を楽しむことができるという点や、若い人たちやフリーランス・リモートワーカーからも安く滞在できるという側面から需要は高いといえます。
自治体の就職支援も要チェック
就職や起業など、新しいチャレンジを応援する支援制度は全国各地にあります。
移住相談の際は、就職相談も一緒におこないましょう。
田舎で仕事を探す際の注意点
それでは、田舎で仕事を探す時にどんな事に注意したらよいのでしょうか?
主には以下の通りになります。
- 田舎暮らしを予めイメージする
- 都会と異なる費用を考えておく
- しっかりとした情報収集
田舎暮らしを予めイメージする
都会から地方の田舎に移り住むことは、今までとは違う環境になります。
生活に必要な物を買う場所、住む場所の気候、ご近所の方とのお付き合いや地域のイベントなどへの参加といった今までとは何が変わるのかをしっかりイメージしておくことです。
都会と異なる費用を考えておく
都会では必要なかったものが田舎では必要になることもあります。
典型的なものは移動手段となる車の購入や維持費などです。
特に公共交通が発達していない場所であれば車は必須となります。
また、寒冷地であれば冬の光熱費といった費用も考えなくてはいけません。
今までとは違う費用を頭にいれて、収入と支出のシミュレーションをしておきましょう。
しっかりとした情報収集
移り住んでから「こんなはずじゃなかった」という後悔をしない為に、しっかりとした情報収集は行いましょう。
ネットやSNS、現地在住の方からの口コミなど方法は様々ありますが、移住体験ツアーなどに参加して、短期間でも過ごしてみたり、何度か足を運んで、移住先の雰囲気を知ることも大切です。
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まとめ
田舎暮らしでの、仕事の立ち位置は人それぞれ。
田舎ならではの仕事がしたくて移住する方もいれば、仕事と田舎暮らしは切り離して考える方など、まちまちだと思います。
大切なのは、自分の理想の暮らしのビジョンをしっかり持って、仕事を選択することです。
ぜひ、あなたが思い描く理想の田舎暮らしを叶えてくださいね。
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