中古住宅を内見することで文面上ではわからない魅力や潜在価値、反対に不安要素も発見することができます。
自身の五感で実際に住む自分を想像しながら確かめることが、購入を左右する決め手につながります。
今回は、内見をするときのポイントや注意事項、マナーについて解説します。
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内見での中古住宅のチェックポイントは4つ
内見には中古住宅販売のプロである不動産会社の担当者が同行します。
築年数や手入れの行き届き方から資産価値を算出するなど、専門的なアドバイスを受けることができます。
また、納得した上で購入するためには、複数回内見することが大切です。
ここでは内見時の4つのチェックポイントについて紹介します。
ポイント1:外観
中古住宅の外観はメンテナンス時期も考慮してチェックしましょう。
素材にもよりますが、屋根や外壁、バルコニーの床防水は10~15年を目安に塗り替えが必要です。
屋根は色あせや破損、板金部分のサビ、軒天の雨染みなどを、外壁は色あせのほか、塗膜の剥がれ、汚れなどを確認します。
塗り壁の場合は、ひび割れやチョーキング(手で触ると粉がつくか否か)を、サイディングやタイルの場合は、浮き、ひび割れ、コーキングの劣化などをチェックします。
なお、幅0.5mm以上の基礎のひび割れは構造上の心配があるため専門家に診断してもらうと安心です。
そのほか外構やカーポート、雨どいなども見ておきましょう。
ポイント2:周辺環境
周辺の住環境、特に日当たりや視線、音など、生活するうえで大きく影響を受ける隣の家や道路との距離は、重要なチェックポイントです。
内見時に確認を怠ってしまうと、中古住宅の購入後、ストレスやトラブルの原因となることもあります。
最寄り駅や小中学校への道のりは交通量や街灯などを確認しながら実際に歩いてみるといいでしょう。
その際、治安はよさそうか、通行に危険な場所はないかもチェックします。
余裕があれば、駐車場の出入りのしやすさやスーパーや病院など生活に必要な施設の位置といった細かな点も確認できると、引っ越し後に慌てる心配がなくなります。
ポイント3:室内設備
住宅設備の耐用年数は10~15年程度です。
中古住宅のビルトインの食洗機やオーブンなどは部品が生産終了していることも少なくありません。
内見の際に使用状態や修理履歴を確認し、そのまま使えるかどうかの判断をします。なお水回りは劣化が目立ちやすいため、キッチン、トイレ、洗面台、浴室の汚れや破損、給排水の水漏れや詰まりは必ずチェックし、実際に水を流してみるといいでしょう。
内装に関しては、壁や床に傷や浮きがないか、窓やドアは開閉がスムーズか、網戸の破損やガタつきがないかなどを確認します。
床下や小屋裏の点検口の目視も大切です。また、床の傾きが不安な場合はビー玉を転がしてみると把握できることがあります。
ポイント4:室内環境
目に見える部分だけでなく音やにおい、風通しのチェックも重要です。
室内のカビくささ、排水口の悪臭、ペットのにおいなど、気になる点がないかチェックします。
カビはエアコン、浴室だけでなくサッシの結露が原因のこともあります。
押入やクローゼットの内部にもカビが発生していないか、確認が必要です。
隣家が近すぎるとカーテンや窓を開けられず風通しや日当たりが悪い場合があるため、実際に窓を開けて確かめます。
対して、広い道路や線路が近い場合は窓を閉めて騒音をチェックしましょう。
上階の物音や隣室の声が気になる際には、複数人で手分けをして確認することを推奨します。
売主居住中でも中古住宅の内見は可能
中古住宅の内見時に売主が居住中なことがありますが、問題なく見学できます。
ここでは売主居住中の内見について、メリットや聞いておくと良いポイントについて解説します。
売主居住中の内見とは
売主が居住中の内見は家具の配置を見ることができるため、引っ越し後のレイアウトをイメージしやすいというメリットがあります。
その反面、遠慮してなかなか細かいところまでチェックできないことも珍しくありません。
家具で隠れた部分の劣化具合や収納の内部などを確認したい場合は、同行した不動産会社の担当者にも口添えしてもらい、素直に伝えてみると良いでしょう。
また、売主居住中の内見は治安や物価、幼稚園・小中学校の評判、交通事情などの住環境から、自治会の制度、ゴミ置き場の清掃当番といったご近所付き合いまで相談できる機会ともいえます。
売主に迷惑とならない適度な範囲で積極的に質問しましょう。
売主や不動産会社に聞いておくポイント
住環境やご近所付き合い以外にも聞いておくと良いポイントがあります。
例えば設備機器についてです。都市ガス・プロパンガス・オール電化の違いで使い勝手や光熱費が異なるほか、使用方法や不具合の有無、修理やリフォームの履歴についてなどを把握しておくと後々ラクになります。
なお、ダウンライトやブラケットといった取り外せない照明器具やエアコン、新居のサイズに合わないカーテンなどは、売主が置いていく場合があります。
古いエアコンは電気代がかかるうえ撤去にも費用がかかりますが、そのまま使用したいのであれば相談してみましょう。
また、インターネット環境についても確認が必要です。
引き込み済の光回線やケーブルテレビは、そのまま利用することが可能ですが、回線業者によっては撤去・再工事をしなければならない場合もあります。
希望のネット環境があるならば、宅内のLAN配管や携帯電波の状況を事前に知ることも有益な情報となります。
中古住宅を内見する前の準備
内覧ともいわれる内見ですが、入念にチェックしたいがあまり、時間をかけてしまうことがしばしばあります。
スムーズに進められるように事前に準備し、短い時間で見落としなく済ませられるとベストです。
まずは図面を見ながら、主寝室、書斎といった部屋の用途を決めましょう。
引っ越し後も使う予定の家具は、必ずサイズを測っておきます。
冷蔵庫やベッドなどの大きな家具・家電は、搬入経路を確保しなければならないためです。ピアノのような重量物は床補強された場所に置く必要があり、置けるかどうか事前の相談が必要となります。
質問や確認したい事項はあらかじめリストアップしておきましょう。
家族または複数人で内見することで時間短縮や多角的視点が得られるなどのメリットがあるため、可能なら日程を調節することがおすすめです。
当日、中古住宅を内見する際には家具をレイアウトした図面と照らし合わせながら、搬入経路や家具置き場の寸法を測ります。
コンセントは、欲しい場所に求める口数あるかを確認しましょう。
メモしきれない場合は写真や動画に保存して、あとから確認できるようにしておきます。
内見には以下のものを持参しておくと便利です。
- 図面
- カメラやスマホ
- メジャー
- メモ帳と筆記用具
- 懐中電灯
- ビー玉
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中古住宅の内見時に注意することやマナー
売主が居住中の中古住宅の内見時は守るべきマナーや注意事項があります。
売主は忙しいなか時間を割いて内見を受け入れているため、遅刻やキャンセル、長居は禁物です。
時間通りに訪問し、なるべく短時間で済ませましょう。
また、清潔で着脱しやすい靴を履いていくことがエチケットです。
写真や動画の撮影、収納内部の確認、排水チェックなどは売主の許可を得てから行いましょう。
外回りのチェック時は大声や隣家の人に話を聞くこともマナー違反となります。
小さな子どもはできれば連れて行かない方がいいでしょう。
家族全員での内見が理想ですが、子どもが走り回ることや飲食、おむつ替えなどは望ましくありません。
売却理由も気になるところですが、売主にプライベートな質問はせず、不動産会社の担当者に聞く程度にとどめましょう。
転勤やUターン、離婚、介護、ローン返済など、デリケートな問題が理由かもしれません。
近隣トラブルや構造上の欠陥が理由でなければ、それほど心配はないでしょう。
また、気になる点があったとしても、売主の目の前で言わない方が賢明です。
売主と買主がお互いに好印象を持てば、売買交渉もスムーズに進みます。
節度を保ち礼儀正しく接するよう心がけましょう。
中古住宅を購入後にトラブルとならないための豆知識
内見で細かいところまで確認することが難しい場合や、入念に建物の確認をしたい際には「ホームインスペクション」を活用する方法があります。
ホームインスペクションとは、住宅診断士による建物診断のことです。
専門家が目視と計測によって劣化状況を検査するため、購入後のトラブルをより確実に防ぐことができます。
中古住宅の売買を仲介する不動産会社は、顧客に対してホームインスペクション制度の説明やあっせんを行うよう義務化されています。
30坪程度の2階建て住宅の場合、目視でできる検査の相場は5~7万円程度です。
詳細な検査には別途追加料金がかかりますが、プロの目で診断してもらえば、安心して購入できるでしょう。
まとめ
内見の際には事前に確認する項目を決めておくことでスムーズに進めることができます。
万が一、住み始めてから問題に気づいたときは不具合部分の写真を撮り、不動産会社に相談しましょう。
気軽に内見ができる中古住宅の情報サイトを探しているなら「ちゅうこだて!」が役立ちます。
中古住宅に特化したサイトだからこそ目当ての物件を探しやすく、内見の申し込みもスムーズに進みます。
また購入に際して不安な点がある際にも気兼ねなくご相談ください。
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