中古一戸建てを探していると、「即入居可」と記載された物件を目にすることがあるかと思います。
早めに引っ越したい場合に即入居可物件は魅力的ですが、「即入居可物件はやばい?」という漠然とした不安を感じている方も少なくありません。
この記事では即入居可物件の注意点やメリットを解説します。
優良な即入居可物件を選ぶ際のポイントやスムーズに入居するコツも紹介しているため、中古一戸建ての即入居可物件を探している方はぜひ参考にしてください。
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中古一戸建て購入の即入居可物件とは
中古一戸建ての即入居可物件とは、売り出される時点で前の住民が退去している状態を指します。
すでに空室になっているため、購入した方がすぐに入居できる仕組みです。
反対に居住中の物件は前の住民の引っ越しが必要になるため、引き渡しまでに時間がかかります。
即入居可物件という言葉は、賃貸物件の物件概要などでよく使われています。
売買物件の物件概要でも「即入居可」と記載されていることはありますが、「引き渡し即時」「引き渡し期日指定」「引き渡し日相談」と表現されることも多いです。
即入居可物件はやばい?選ぶ際の注意点
「即入居可物件はやばい?」といわれるのはなぜでしょうか。
即入居可物件を選ぶ際は、以下の注意点を知っておく必要があります。
- 即日入居できるわけではない
- 引き渡し日の先延ばしが難しい
- 長期間空室の可能性がある
- ライフラインの開通が間に合わない
即日入居できるわけではない
即入居可物件と聞くと、申し込んだらすぐに入居できるようなイメージを抱く方は多いのではないでしょうか。
しかし実際は購入申し込みをしてから即日で入居できるわけではありません。
即入居可の中古一戸建てを購入する場合は、購入申し込みから入居までに1ヵ月程度かかります。
購入申し込みから入居までの主な流れは以下のとおりです。
- 購入申し込み
- 住宅ローンの事前審査
- 契約日・引き渡し日の決定
- 売買契約書・重要事項説明書の確認
- 売買契約締結
- 住宅ローンの本審査
- 住宅ローンの契約
- 決済・引き渡し
特に時間がかかるのが、住宅ローンの申し込みや審査です。
購入申し込み後におこなう住宅ローンの事前審査には1週間程度かかります。
さらに売買契約締結後の住宅ローンの本審査は承認まで3週間程度と長いです。
住宅ローンを利用して中古一戸建てを購入する場合は手続きに時間がかかると考えておきましょう。
引き渡し後にハウスクリーニングやリフォームをおこなう場合は、入居までさらに時間がかかります。
引き渡し日の先延ばしが難しい
即入居可で売り出されている物件は、何らかの理由で売り主が早く売りたいと考えているケースが多いです。
したがって引き渡しはできるだけ早い日程で決まり、買い主だけの都合で引き渡し日を先延ばしすることが難しいという注意点があります。
入居希望時期が数ヵ月以上先の方は、即入居可ではない物件を探してみるのがおすすめです。
どうしてもその物件に住みたい場合は、早めに引き渡しを受けそのあと都合の良い日程で引っ越せば問題ありません。
ただし入居していなくても所有しているだけでかかる費用があるため、出費が増える点に注意しましょう。
例えば固定資産税や都市計画税、維持管理費は所有期間に応じてかかります。
長期間空室の可能性がある
即入居可物件のなかには、人気がなく長期間売れ残っている物件も含まれます。
もちろん即入居可物件のなかには最近空室になった物件もあるため、即入居可物件=売れ残っている物件というわけではありません。
ただし購入してから住みづらさを感じることがないように、物件の条件をよく確認する必要があります。
空室期間が長いと室内にカビ・ホコリ、虫が発生していることも多いです。
物件を内見する際は、湿気がたまりそうな水回り周辺を重点的にチェックしましょう。
キッチンのシンク下、洗面台の下、押し入れやクローゼットの内部は要注意スポットです。
部屋の四隅にカビが生えていたり、カビ臭さを感じたりすることもあります。
ライフラインの開通が間に合わない
早めに引っ越したい場合は、ライフラインの開通を急がなければなりません。
中古一戸建てに住み始めるためには、具体的には電気、ガス、水道、インターネット回線などの使用開始手続きがあります。
電気・水道は申し込み後すぐに開通できますが、ガスは現地での立ち会いが必要です。
インターネット回線は開通工事をおこなう場合もあるため、さらに時間がかかります。
申し込みをしてから着工まで1~2ヵ月かかることも珍しくありません。
スムーズに新生活を始めるためには、前もって手続きを進めておくことが肝心です。
即入居可物件にはメリットもある
やばいといわれている即入居可物件ですが、メリットもあります。
即入居可物件のメリットは、以下の4点です。
- すぐ内見できる
- 値下げされていることがある
- 価格交渉がしやすい
- 早めに引っ越しできる
すぐ内見できる
即入居可物件は住民が退去済みで空室になっているため、希望すればすぐに内見ができるのがメリットです。
内見の日程を住民と調整する必要がなく、基本的にいつでも内見に行けます。
一方で居住中の物件は住民が生活しているなかで内見しなければなりません。
住民の都合で内見できる日程が決まるため、スケジュール調整に手間がかかります。
住民に気を遣わずに内見できる点も大きなメリットです。
時間をかけてじっくりと細部までチェックしたり、時間帯を変えて複数回見学したりできます。
時間帯によって周辺環境が大きく変わることもあるため、納得できるまで内見を重ねられるのはメリットです。
値下げされていることがある
即入居可物件のなかには、一定期間売却活動を進めたものの購入希望者が現れず、値下げされている物件もあります。
値下げが期待できるのは、引っ越しのオフシーズンです。
新生活に備える1〜3月、転勤が多い9〜10月は引っ越しの繁忙期にあたるため、値下げは期待できないことが多いです。
しかしオフシーズンまで売れ残った場合、売り主は多少値引きしてでも早めに売却したいと考える可能性があります。
タイミングがあえば即入居可物件のなかからお得な掘り出し物が見つかるかもしれません。
オフシーズンは不動産会社も手が空く時期であるため、サポートが手厚くなるというメリットも期待できます。
価格交渉がしやすい
長期間買い主が見つかっていない即入居可物件は、価格交渉がしやすい点もメリットです。
売り主が早く売りたいと考えていれば、価格交渉を受け入れてもらえる可能性が高まるでしょう。
ただし価格交渉を成功させるためには、入念な事前準備が欠かせません。
何も準備せずいきなり価格交渉を持ちかけると、取引自体が破綻してしまうケースもあるため要注意です。
まずは周辺で売り出されている物件の価格相場を調べましょう。
売り出してからどのくらいの時間が経っているのかを把握するために、売り出し日を確認することもポイントです。
早めに引っ越しできる
即入居可物件は引き渡しまである程度時間がかかるものの、居住中の物件に比べると早めに引っ越しができます。
即入居可物件の場合、購入申し込みから入居までの期間は1ヵ月程度です。
一方で居住中の物件を購入した場合は、住民の引っ越しを待たなければならず、引き渡しまで2ヵ月以上かかることも珍しくありません。
急な転勤や現在住んでいる家の問題が発生すると、できるだけ早く引っ越さなければなりません。
引き渡しが2ヵ月以上先では間に合わない場合もあるでしょう。
そのような方にとって、即入居可物件は大きなメリットがあります。
ちゅうこだて!の「住まいの紹介サービス」では、中古一戸建て探しのご相談を24時間チャットで受け付けております。
ぜひお気軽にご利用ください。
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優良な即入居可物件を選ぶチェックポイント
即入居可物件には、長期間売れ残っている物件と売り出してから間もない物件があります。優良な即入居可物件を選ぶためには、以下のポイントをチェックしましょう。
- 周辺環境
- 空室期間
- 劣化状況
周辺環境
中古一戸建てを内見する際、忘れずにチェックしておきたいのが周辺環境です。
駅や商店街から近い立地は生活をするうえでとても便利です。
頻繁に利用するスーパーマーケットや駅・バス停の位置と、そこまでの道のりを確認しておきましょう。
子育て世帯の方は、小学校や公園が近くにあるかどうかもポイントです。
中心市街地は交通の便が良く暮らしやすいですが、利便性と引き換えに音やにおいが気になる場合があります。
実際に歩いてみないとわからないことが多いため、必ず直接足を運んで確認してみてください。
近隣住民の雰囲気によっても住み心地が変わります。
例えば昔から住んでいる方が多い街と、引っ越してきたばかりの方が多い街ではご近所づきあいに違いがあります。
不動産会社を介して売り主から情報を聞いておくと、先々で役立つでしょう。
空室期間
空室期間がどのくらいかという点も、優良な物件を探す際に重要なポイントです。
気になる即入居可物件があれば、前の住民がいつ退去したのか不動産会社に聞いておきましょう。
退去してから間もない場合は、たまたまオフシーズンと重なっただけですぐに埋まる可能性があります。
半年以上埋まっていない場合は、不人気物件の可能性があるため、内見や周辺環境の調査をとおして、本当に住み心地が良いか確認しましょう。
劣化状況
即入居可物件は、劣化や不具合が気になることがあります。
築年数が経過している物件や、適切に管理されていなかった物件は老朽化が進行している可能性が高いです。
即入居可物件ですぐに引き渡しを受けられても、修繕やリフォームに時間がかかり、入居が遅れてしまうことも少なくありません。
内見の際は、物件の劣化状況を細かく確認しましょう。
中古一戸建ての場合、特に注意すべき箇所は屋根、外壁、軒裏、基礎です。
この部分が劣化していると、建物全体が傷んでしまっている可能性があります。
大がかりなリフォームが必要になるうえに、多額の修繕費がかかるでしょう。
もし内見でどこが劣化しているかわからない場合は、住宅インスペクションを利用するのも手です。
住宅インスペクションとは専門家による目視調査で、劣化状況を正確に把握できます。
即入居可物件にスムーズに入居するコツ
即入居可物件は引き渡しまでに1ヵ月程度かかることが多いですが、コツを押さえておけば1ヵ月以内に入居できる可能性が高まります。
スムーズに入居するためのコツは、以下の3つです。
- 入居を急いでいることを伝える
- 現金で購入する
- 必要書類を用意しておく
入居を急いでいることを伝える
入居を急いでいる場合は、率直に伝えることが大切です。
申込時に、いつまでに入居したいかを明確に提示するようにしましょう。
もし売り主が早く売りたいと考えていれば、ほかに購入希望者がいても優先的に契約してもらえる可能性があります。
あらかじめ事情を共有しておくことで、早めに引き渡しできるよう調整してもらえるかもしれません。
ただし売買契約日や引き渡し日は、売り主と買い主の合意のうえで決定します。
入居を急いでいるからといって、買い主側の事情だけを押し付けるのは禁物です。
繰り返しになりますが、即入居可物件であっても即日入居できるわけではありません。
入居までにはある程度日数がかかることを念頭に置いて、早めに物件探しを始めるのが成功の秘訣です。
現金で購入する
入居までの手続きで特に時間がかかるのが、住宅ローンの審査です。
事前審査に1週間、本審査に3週間かかれば、それだけで1ヵ月が経過してしまいます。
最も早く入居できるのは、住宅ローンではなく現金で購入する方法です。
現金での購入であれば住宅ローンの審査が不要になるため、大幅に入居までの時間を短縮できます。
契約書の作成や司法書士への依頼などスムーズに進められれば、購入申し込みから1週間で引き渡しを受けられることもあります。
必要書類を用意しておく
各種手続きの必要書類を早めに用意しておくことも、スムーズに入居するためのポイントです。
必要書類は不動産会社から教えてもらえますが、事前に知っておくと手間をかけずに準備できます。
役所で取り寄せなければならない書類も多いため、早めに準備することをおすすめします。
中古一戸建てを購入する場合の主な必要書類をまとめました。
手続き | 必要書類 |
---|---|
購入申込時 | 購入申込書 |
本人確認書類(運転免許証、パスポートなど) | |
住宅ローン事前審査時 | 事前審査申込書 |
本人確認書類(運転免許証、パスポートなど) | |
収入証明書類(給与所得者の場合は源泉徴収票) | |
物件に関する書類 | |
ほかの借り入れがわかる書類 | |
売買契約時 | 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど) |
住宅ローン本審査時 | 借入申込書 |
団体信用生命保険申込書兼告知書 | |
本人確認書類(運転免許証、パスポートなど) | |
収入証明書類(給与所得者の場合は源泉徴収票、住民税課税決定通知書または住民税課税証明書) | |
住民票(発行後3ヵ月以内) | |
印鑑証明書 | |
ほかの借り入れがわかる書類 | |
物件に関する書類(売買契約書、重要事項説明書の写し、建築確認済証、登記事項証明書など) | |
住宅ローン契約時 | 住宅ローン契約書 |
抵当権設定契約書 | |
住民票(発行後3ヵ月以内) | |
印鑑証明書(発行後3ヵ月以内) | |
決済・引き渡し時 | 住民票(発行後3ヵ月以内) |
印鑑証明書(発行後3ヵ月以内) |
上記以外の書類が必要になるケースもあるため、詳しくは不動産会社の担当者に確認してみてください。
まとめ
即入居可物件は、売り出される時点で前の住民が退去している状態の物件です。
ただし即日入居できるわけではなく、中古一戸建てを購入する場合は1ヵ月程度時間がかかります。
一方で即入居可物件はすぐに内見できたり、値下げされているお得な物件が見つかったり、メリットもありますよ。
入居を急いでいる場合は、率直に希望する入居時期を伝えることや、現金での購入を検討することが有効です。
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