近年では若い世代の方を中心に和室が見直される傾向があり、「家に畳の部屋を作った」割合は、20代で「有り」が76.0%、30代で75.6%、40代で70.6%となっており、若い世代ほど多いことがわかります。
畳やふすま紙の種類も増え、和モダンなインテリアも普及するなか、和室のリフォームをDIYでおこなおうという方も増えているでしょう。
反面、身体に負担が少なく、維持費もかからない洋室化を志向する方もいらっしゃいます。
この記事では、和室のリフォームをDIYでやってみたいとお考えの方に、目的や施工の方法をご紹介します。
DIYと業者依頼の比較にも触れていますので、ぜひ最後までお読みください。
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目次
和室をDIYでリフォームするメリット・デメリット
和室をリフォームするというと、内装のDIYとしては難しそうに感じますが、最近はグッズや道具も進化し、未経験の方でもDIYでのリフォームが可能となっています。
まず改修の目的や意義も含めて、和室のDIYリフォームのメリットとデメリットを整理しましょう。
和室をDIYでリフォームするメリット
和室は現代の生活様式でも、リビングの延長空間として家族のくつろぎや休憩のニーズがあります。
中古の一戸建てでも、リビング部分は和室という間取りが多いですが、キッチンやダイニングと隣接して違和感のない雰囲気にできれば、おしゃれでくつろげる空間を実現できるでしょう。
和モダンのリフォームでおしゃれな内装に変更する
和モダンとは、和室に洋風の要素を加えたテイストのことです。
伝統的な昭和テイストの和室を和モダンにリフォームすることで、ダイニングやキッチンとの視覚的なつながりを良くし、和室そのものも現代風のアレンジでおしゃれな空間にできます。
障子で締め切って、物置部屋にしてしまうような和室を活用していくきっかけにもなるでしょう。
洋室化でメンテナンスが経済的になる
和室をDIYで思い切って洋室化することもメリットがあります。
和室の畳、ふすま、障子、砂壁などは定期的にメンテナンスが必要なので、洋室化することで5年、10年と経過した際の維持のコストや手間が減る効果を生みます。
ふすまや障子は汚れや破れ、黄ばみに従って張り替えが必要となり、砂壁は経年変化ではがれ落ち、外見が悪くなるほかに掃除が大変となるためです。
また、畳に飲み物などをこぼしてしまうとシミになるほか、ダニやカビの発生に注意が必要です。
フローリングやクッションフロアは掃除機や雑巾で簡単に掃除でき、飲み物をこぼした際も簡単に処理できます。
さらに、畳は変色や毛羽立ちに対応するために5〜7年に1回は張り替えなければなりません。
畳表の張り替えにかかる費用は1枚6,000〜12,000円程度、障子やふすまの張り替えには1枚5,000円程度が相場です。
洋室化すれば、床や壁の手入れや修繕の必要性は大幅に下がります。
洋室は高齢者の生活様式に向く
畳に座布団・布団の生活は、地面の高さから立ったり起き上がったりする関係で、高齢の方の弱ったひざなどに負担となります。その点では椅子やベッドを利用したほうが、痛みを感じず身体が楽です。
また、ふすまや障子は断熱性能が低いので、空調効率が悪く、寒い部屋となっていないかチェックしましょう。
介護生活が始まると、お部屋には以下のような条件が必要となります。
- ベッド(できれば介護用の電動ベッド)の使用
- 床材は滑りにくいもの
- 汚れの拭き掃除がしやすい床・壁紙
- エアコンなどの空調
- 換気しやすい窓
- 広さのある引き戸や折れ戸
和室が介護スペースとなる場合、上記の機能を求められることになります。
畳は柔らかく、転倒などの際のクッションになる反面、介護用品などの重いものを置くのには不向きで、改修が必要になる場合があります。
小上がり状に畳スペースの部分が高くなっている場合も、その段差につまずくことがケガの原因となり、危険因子です。
将来のことも考え、上記のようなこともDIYを含めた洋室リフォームの検討点としてください。
DIYの楽しみがある
DIYは作る楽しみが大きな魅力ですが、作業を進めるうちに技術が上達する感覚も感じられ、家族みんなで参加する作業は、完成後の達成感があります。
できあがりを眺める喜びは、完成後も長く味わえるでしょう。
また、材料はサンプルで選ぶのではなく自分で決めて買いそろえるため、納得のいく仕様にできます。
そのほかのメリットとして、お部屋を使いながら作業ができる、作業する方に気遣いをする必要がない、業者に依頼するより経済的などの点も挙げられます。
和室をDIYでリフォームするデメリット
DIYの和室リフォームは、専門家が事前に計画や内容を監修してくれるわけではありません。
和室をDIYでリフォームするうえでデメリットとならないよう注意が必要なのは、今まで和室として機能していた点を、リフォームの改修で損なわないようにすることでしょう。
室温や湿気に注意
フローリングから畳にすると座る位置が低くなって底冷えがすることがあるので、温度管理に注意する必要があります。
また、和室は調湿機能に優れているため、洋室にすると暑く感じたり、湿気がこもりやすくなったりすることがあります。
音が響かないように注意
和室はもともと防音効果があり、それをフローリングに改修することで音が響くようになる場合があります。
遮音・防音性の低下によって騒音トラブルにならないよう、必要に応じてラグやウレタンマットを敷くなどの対策をしましょう。
フルにおこなうと大変
お部屋としての統一感を狙って、床だけでなく壁紙、窓、収納、天井とすべてに手を入れると手間がかかり、時間をかけて進めていく必要も出てきます。
また、和室を洋室や介護用に機能変更する際には、床や扉横の段差を埋めるなど、工務店レベルの作業を要する場合も出てくる可能性もあります。
DIYの作業はお部屋を程良くアレンジするレベルを狙い、洋室化やバリアフリー化は業者に相談するなど、切り分けをおこなうと良いでしょう。
和室の畳床をDIYでリフォームする方法
お部屋のリフォームは方向性によって施工の内容が大きく異なるため、まずその概要を把握しましょう。
お部屋の箇所ごとのDIYリフォームの手法を、ご説明します。
まず、和室の畳床をDIYでフローリングなどにリフォームするケースです。
畳からフローリングやクッションフロアに張り替え
和室の畳床をリフォームする手法は、フローリング、クッションフロア、別の畳という3種類の張り替えがあります。
段差を埋める場合など、畳の下の根太部分にも加工が必要なケースがある点に注意しましょう。
畳からフローリングにする
和室のフローリングへのリフォームは、一般的な畳の厚みが50〜55mm程度あるので、畳を撤去したあとの段差に根太材を敷いて高さや強度を補い、その上からフローリングの床材を敷くという工程になります。
床材の下地は、根太材を増やす根太張りと、根太の上から合板を張る捨て張りの2種類がありますが、捨て張りのほうがDIYで入手できる床材の種類が豊富です。
根太の処理の際には、必要に応じて断熱材や吸音材も使用します。
床断熱や床暖房の施工を本格的におこなう場合は、国や自治体の助成金の申請ができます。
助成金の交付目的はおもに以下です。
- 介護・バリアフリーのリフォーム
- エコ・省エネのためのリフォーム
このほかに子育てに適した環境のためのリフォーム(子どもがいなくても申請可)、耐震性を確保するための工事、在宅勤務やウイルス対策のための改修なども用意されています。
助成金は年度によって内容が変わったり、申し込みが予定数に達して締め切りとなっていたりする場合があるので、常に最新情報を確認しましょう。
畳からクッションフロアにする
ビニールなどの素材でできたクッションフロアは汚れ落としが簡単で、生活音もフローリングに比べて、少し響きにくくなります。
水濡れに強く汚れも簡単に拭き取れるため、介護や子どものケアにも向いています。
また、材料が安価で種類が多い点も魅力的です。
クッションフロアを敷く場合は、根太材の上から合板を固定する捨て張りをおこない、合板の上にボンドでクッションフロアを張っていきます。
畳から洋風畳に張り替え
洋風畳(琉球畳)は価格が高めですが、和室を和モダンにアレンジするリフォームには、とても使い勝手が良い素材です。
畳の良さを持ちながら色やデザインの種類が多く、へりがないことから洋室にもマッチするので、和モダンにこだわる方はフローリングの上にDIYで小上がり的に配置する場合もあります。
洋風畳の場合の作業は、既存の畳を敷き替えるだけですが、畳のサイズには十分注意してください。
以下は代表的な畳のサイズです。
畳の呼び名 | 1畳の大きさ |
---|---|
・京間(きょうま) ・本間(ほんま) ・本間間(ほんけんま) |
191cm×95.5cm≒1.82㎡ (6尺3寸×3尺1寸5分) |
・中京間(ちゅうきょうま) ・三六間(さぶろくま) |
182cm×91cm≒1.66㎡ (6尺×3尺) |
・江戸間(えどま) ・五八間(ごはちま) ・関東間(かんとうま) |
176cm×88cm≒1.5488㎡ (5尺8寸×2尺9寸) |
・琉球畳(りゅうきゅうたたみ) ・洋風畳 |
88cm×88cm≒0.7744㎡ (2尺9寸×2尺9寸) ※半畳サイズのみ。 |
・団地間(だんちま) ・五六間(ごろくま) |
170cm×85cm≒1.45㎡ (5尺6寸×2尺8寸) |
このほかにもサイズの種類があるため、畳のサイズは必ず実測のうえで新しいものを購入しましょう。
和室の壁や窓をDIYでリフォームする方法
障子やふすまを含む和室の壁面用には、さまざまなリフォーム用の素材が販売されており、DIYに使いやすいものも多くあります。
糊やカッターなどがあれば、手軽にお部屋の雰囲気を大きく変えることができる点も魅力的といえるでしょう。
和室の壁をリフォームする
壁面のリフォームは砂壁など壁の下地と、おこないたい施工によって、下地処理が必要な場合があるので注意が必要です。
珪藻土に塗り替え
珪藻土は化石化した石を砕いて粉状にしたもので、調湿・消臭などの優れた機能と、やさしい風合いの塗り壁材です。
珪藻土への塗り替えは比較的DIYでリフォームしやすい作業ですが、砂壁や聚楽壁(土壁)などは施工に技術を必要とするため、プロにお願いする作業となります。
最近は、珪藻土や漆喰などの塗り壁材で砂壁や聚楽壁に上塗りできる商品が増えてきました。
現在の砂壁や聚楽壁に上塗りする場合でも、新しい壁材を施工する前に下地処理をしていれば、上から珪藻土や漆喰などをDIYで施工できます。
下地処理ではシーラー(下地処理剤)を塗布しますが、元の壁の傷みが激しい場合は、古い壁をなるべくはがし、下地強化剤・シーラーの順番に塗布します。
<壁の塗り替えの手順>
- 壁のはがれや浮きが多い場合、表面をなるべく落とす。
- 下地強化剤を塗布する。
- シーラー(下地処理剤)を塗布する。
- 珪藻土や漆喰に塗り替える。
壁紙を貼る
壁紙貼りのDIYも塗り壁同様に、丁寧な下地処理が良いできばえの秘訣です。壁紙の下地はシーラーで下地のアクが出ないようにシールし、壁紙の定着を良くします。
砂壁など古い壁が崩れやすい場合にシーラーを塗ることで、固める効果もあります。
また、穴や凹凸の上から壁紙を貼ると、そのままの形が出てしまうため、パテで古い壁の穴などを平らにしておく作業もおこないましょう。
壁紙やふすまの紙は生糊を塗るタイプやアイロン、シール式などのものが売られています。
壁紙を貼る際は、最初に貼ったものの上に次を重ねて切り、合わせ目を真っ直ぐにするのが基本ですが、最近では最初の壁紙にぴったりとなり合わせて貼れるミミなしの壁紙もあります。
壁を貼り替えた上からさらに、壁面の下部に腰紙や、床との境目に巾木を貼ることで、洋室らしい雰囲気を演出できるでしょう。
<壁紙貼りの手順>
- 壁紙を貼り付けて、上から刷毛で圧着する。
- 天井や床の境目の壁紙をヘラでしっかり入れ込む。
- 余分なところをカットする。
- はみ出た糊を拭き取って、さらにローラーで圧着する。
和室の窓をリフォームする
和室の窓の内側にある障子をリフォームして、さまざまなアレンジができます。障子を残して洋風や和モダンに雰囲気を変える方法と、障子を使わない方法の2つをご紹介します。
和紙の代わりにガラスシートなどを貼る
ガラスシートはガラスのデザインを模したアクリルなどのシートで、100均ショップなどでも販売され、ガラスの上から貼って雰囲気を変えるのが本来の用途ですが、障子の桟にも貼り付けられます。
和紙は経年変化で変色したり破れたりするため、経年変化の少ないガラスシートを貼ると、雰囲気が変わるだけでなく障子のメンテナンスが楽になるメリットもあるでしょう。
障子の桟もペンキやニスで塗装して、洋風の雰囲気にできます。
ロールスクリーンやプリーツスクリーンを付ける
障子の上から、あるいは障子を取り外して、ロールスクリーンや、ロールスクリーンにプリーツ(折り目)を入れたデザイン性の高いスクリーン、木製ブラインドなどを取り付けます。
和モダンから洋風、あるいは和室の雰囲気を多く残したリフォームまで、素材のデザインによって自由に雰囲気が変えられます。
カーテンを付ける
カーテンレールやカーテンも、木ネジやカーテンフックだけで比較的簡単に取り付けられますが、カーテンのサイズの測り方には独特の決まりがあるため、注意が必要です。
カーテンの幅は窓の幅ではなくカーテンレールの幅(もしくはその2分の1)で、プリーツのあるカーテンは、レール幅に合わせた製品の表示よりも実物のサイズのほうが大きくなるので、覚えておきましょう。
カーテンの高さはフックのタイプで決まります。
レースのカーテンなどに使う、レールより下に吊るAフックはカーテンレールの下から高さを測り、レールより上までカーテンの上端がくるBフックは、レールを覆い隠した高さになります。
和室の収納をリフォームする
和室の象徴である押し入れですが、DIYでふすまの表側を張り替えることで、お部屋の雰囲気が大きく変わります。
ふすまを壁紙でアレンジする
床がフローリングになっても押し入れが今までのふすま紙の場合、やはりそこは和室に見えるでしょう。
好みの紙をふすまの上からDIYで貼り付けるだけでイメージが変えられる素材がたくさん販売されています。
柄も無地からタイル、木目調、レンガやアンティーク調まで豊富にそろっており、さらに引き手の金具も、モダンなものに交換することで、和モダンや洋風のお部屋となります。
裏技ですがふすまを取り外して、あるいはふすまはそのままにしてカーテンを付けると、ふすまを張り替えることなく雰囲気が変更できます。
和室の扉をリフォームする
和室に出入りする扉も、表面の張り替えから開き戸のリフォームまで、DIYでリフォームできます。
扉表面の張り替え
和室の扉はふすまか、木製の引き戸である場合が多いですが、張り替えの要領は、ふすまと同様です。
壁紙には日本産と外国産があり、ふすまや扉のサイズに対応し、ビニール製のものも多くある日本産に対して、サイズが小さく紙製が主流の外国産は、購入前にサイズや張りやすさをよく確認しましょう。
室内ドア(開き戸)に変更する
開き戸は床のレールが不要で、バリアフリーにしやすいというメリットがあります。
しかし、室内ドアにリフォームする場合、戸の枠ごと交換するため手間や費用がかかるうえ、開き戸の建具のなかには高価なものもあるので、事前に専門業者にコスト面を相談するのが良いでしょう。
ちゅうこだて!の「住まいの紹介サービス」では、中古一戸建て探しのご相談を24時間チャットで受け付けております。
ぜひお気軽にご利用ください。
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和室の天井をDIYでリフォームする方法
天井も張り替えや塗り替えをおこなうことで、明るさなどの部屋の印象が大きく変わります。
天井の張り替えや塗り替え
天井の作業は根気や労力が必要ですが、DIYで少しずつ進めても良い状況であれば、少人数でもおこなえます。
天井に壁紙を貼る
天井に貼る壁紙は、希望のイメージより少し明るい色を選ぶとちょうど良い明度となるでしょう。
ただし天井に壁と同じ壁紙を貼る場合、光のあたり方が壁と天井で異なることが原因で天井の色味が少し暗く感じられても、質感は変わらないため違和感はなく、そのままで自然に見えます。
天井に貼る際は、壁紙の端を支える専用の道具もありますが、二人で作業をおこなうのがおすすめです。
天井の塗り替え
ローラー刷毛を使い、現在の天井材に直接内装塗料を塗ることもできます。
その場合、事前に塗りやすさや仕上がりなどを別の板材などで試してから実際に天井にかかるのが良いでしょう。
配線カバーなどの表面が鏡状のプラスチックの部品を塗装する場合は、乾燥後に塗料がはがれやすい場合もあるので、やすりで傷を付けてから塗ります。
照明器具などの交換
照明器具の交換でも、お部屋の雰囲気は一変します。
天井のソケットの規格を事前に確認し、傘の部分を含めた釣り下げも、どのようにするかを検討しておくようにしましょう。
和室をDIYでリフォームする際の注意点
和室をDIYでリフォーム作業する際の基礎を、簡単にご説明します。
使用する道具と使い方の注意
道具の使用に慣れてくると、仕上がりが良くなってきます。危険防止と、作業効率の上がる方法を意識して作業や段取りをおこないましょう。
作業 | 道具 | 注意点 |
---|---|---|
床の張り替え | のこぎり、電動ドライバー 鉛筆、メジャー、手袋断熱材、合板、床材かクッションフロア材カッター、指金、メジャー、ゴムハンマー |
根太の間隔は、一般的に450mmが目安。
古い床や根太の傷みが激しい場合、踏み抜かないように注意。 |
壁紙・ふすま張り替え | おさえ刷毛、地ベラ、おさえローラー、ステンレス定規、カッター(刃)、パテ、金へラ、糊、壁紙やふすま紙、引き手金具 | カッターは刃をひんぱんに替えることで作業効率を保つ。
刃の扱いに注意。 |
壁の塗り替え | 珪藻土、漆喰、下地強化剤、シーラー、コテ、マスキングテープ | 丁寧な養生=マスキング作業は必須。
元の壁材に合わせた下地処理をおこなう。 |
塗装 | ペンキ、ローラー刷毛、刷毛、ローラーバケツ、伸縮棒、新聞紙 | 顔や服装は塗料のタレから保護する=汚れても良い服装で。 |
色味をなるべく抑える
素材を選ぶ際は、実際それがお部屋の内装になった状態をイメージしにくいものです。
選ぶ色や柄は、落ち着いた空間にする場合はもちろん、個性を出していく場合でも抑えめを意識しましょう。
壁や床などは色の統一感を考え、周囲とのバランスをよく考えます。
毎日過ごす空間ということを意識し「派手過ぎ・やり過ぎ」は避けるのがポイントです。
使う素材にこだわる
和室であっても畳とフローリングを組み合わせるなど、自由な発想でおしゃれな空間を演出できます。
使う素材でできばえに差が出ますので、購入前に極力現物を確認し、業者へ依頼の場合も事前に細かい相談をして決めましょう。
和室をフローリングに変える際は、床下の断熱素材にも配慮が必要となります。
あまり物を置かない部屋にする
和室は生活視線が低いため、家具や家財を置き過ぎると、狭いだけでなく視覚的な圧迫感が強くなります。
おしゃれな空間を目指すうえでも物が少ないほうが有利なので、収納を活用し、すっきりした空間を心がけましょう。
隣室とデザインの一体感を意識する
障子、ふすま、引き戸を開けるとリビングとつながる構造の和室も多く、そのようなお部屋の場合、隣室とのデザインの一体感を考えてリフォームする必要があります。
照明や建具も、バラバラではなくリビングとのマッチングを考えましょう。
賃貸物件の和室をDIYでリフォームする際の注意点
賃貸物件の場合は、退去時にお部屋をもとの状態に戻す「原状回復義務」があるため、できることは限られる部分はありますが、もとに戻す前提で思い切ったアレンジを楽しむ方も。
どのようなことが可能かをご説明します。
賃貸物件の和室はどこまでリフォームできるか
退去時に入居時の状態へ戻して退室することが前提となりますが、例外的に入居時に内装が比較的古い場合などで、大家さんと交渉して承諾を得たうえで、壁やふすまのアレンジをさせてもらえることがあります。
ただし分譲マンションを賃貸している場合は、管理組合規定などで専有部分の改修に制限事項がないかの確認が必要です。
そのようなケース以外は、もとに戻して退去するのがルールです。
賃貸物件の和室をDIYでリフォームする方法
賃貸物件の昔ながらの和室を、DIYのリフォームで雰囲気を変える方法としては、現状のものを取り外して保管したり、撤去できたりするものを設置するのが主流です。
賃貸物件の和室の畳床をリフォームする方法
畳の面は、上に敷くだけの木製フローリングカーペットや、クッションフロアと同じ材質の木床風ラグマットを敷き、はがせば元通りという方法があります。
ただし、畳の上からそのまま敷くだけの場合、もともと吸湿機能のある畳の表面がふさがれる形となるため、畳とカーペットの間のカビや防虫対策は必須です。
防虫・防湿シートが市販されていますので、作業の前にマンションの畳の上に敷いておきましょう。
賃貸物件の和室の壁や窓をリフォームする方法
障子紙をはがして障子の枠はそのまま利用し、障子をガラスシートに貼り替える方法は、障子をもとに戻せるようにすれば実行できます。
ふすまには、貼ってはがせるシートを貼り、シートの上からペンキを塗る方法もあります。
賃貸物件の和室の天井をリフォームする方法
付属の照明を保管しておいて、入居期間だけ照明を好みのものに付け替え、退去時にはもとに戻せるようにします。
付け替える照明はワット数や荷重など、付け替えて問題がないかの確認をしましょう。
和室のリフォームはDIYと業者依頼のどちらが良いか
コストがかかる反面、できばえや工期の短さで優れているのは、プロへの依頼でしょう。
実現したいことや、現在のお部屋の状況によっては、リフォーム業者に任せる部分も柔軟に検討するのが得策です。
和室のリフォームをDIYでおこなうほうが良い要素
DIYでおこなうほうが良い要素は、以下といえるでしょう。
- DIYが好き。自分でやってみたい。
- 細かい点までこだわって、じっくり取り組みたい。
- 費用を節約したい。
和室のリフォームを業者に任せるほうが良い要素
業者に任せるほうが良い要素は、以下が挙げられます。
- さまざまな選択肢を相談したい。
- プロの仕上がりに期待したい。
- 時間と手間を節約したい。
DIYと業者のどちらを選ぶかは、さまざまなリフォーム例をもとに実現したいことを考え、現在のお部屋の状況、想定される作業内容などから検討しましょう。
和室のリフォームを業者に依頼する方法
正式な依頼の前に、リフォーム業者に見積もりを兼ねて相談することで、自分では気づけない施工方法やデザインなどを提案してもらえる可能性があります。
和室のリフォームを依頼する業者の探し方
Webの検索では施工例やお客様の声、地域密着度などをチェックします。
その他、知人の紹介や一括見積もりサイトなどから探す手段もありますが、リフォーム業者によって、得意分野やメリット・デメリットが異なるので、その点も意識しながら探しましょう。
見積もりは数社に依頼するのが基本ですが、要望事項や仕上がりのイメージをできる限りはっきりさせることで、話はスムーズに進み、見積金額の精度も高くなります。
サンプルになる画像や動画を準備し、「これに近い感じで」と伝えるのがおすすめです。
和室のリフォームを依頼する業者を選ぶ基準
複数の業者から依頼先を決定するには、以下の点をチェックします。
- 見積もりの内容のわかりやすさ
- 消耗品や運搬費などの経費が適切な価格であること(全体の10~15%が適正)
- 相見積もりで他社との比較=内容と価格のバランス
- 営業担当者が要望に向き合い、相談に乗ってくれるか
- 地域密着度=今後の付きあいやすさなど
見積もりの明細や施工内容など、わからないことがあれば質問しましょう。
まとめ
和室のリフォームをDIYでお考えの方に、目的や施工の方法、業者への依頼などをご紹介しました。
和室、和モダン、洋室化などの方向性もさまざまで、和室リフォームの技術は多岐にわたるので、手を入れたい箇所によってDIYと業者依頼を分けて考えるのも良いかもしれません。
せっかくの機会ですし、ぜひDIYにチャレンジしてみましょう!
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