庭の水はけが悪いと、住宅の衛生状態の悪化につながります。
状態が深刻でなければ、DIYでの改善も可能です。
この記事では、DIYによる水たまり対策を解説します。
どのような状態であれば改善できるかがわかるようになるでしょう。
DIYでは改善できない場合の対処法についても解説するので、庭の水はけでお悩みの方はこの記事をお役立てください。
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庭の水はけが悪い状態とは?
水はけとは土が排水する力のことです。
庭の水はけが悪い状態とは、土が排水する力が弱く、雨が降ったときに水たまりができる状態を指します。
水はけが悪い状態を放置しておくと多くの弊害が生じるため、改善が必要です。
水はけが悪くなる原因は、土壌が粘土質で保水していることや、庭にデコボコがあるなどさまざまです。
改善するには、原因を特定して適切な対策を講じる必要があります。
原因や対策については、あとで詳しく解説します。
庭の水はけが悪いとどうなる?
庭の水はけが悪いと虫やカビの発生源になります。
水はけが悪いと土壌が湿気を帯び、湿度が高まってカビの繁殖が促進します。
蚊やノミ、ダニなどの害虫は湿度の高い環境を好むため、繁殖が促進されるでしょう。
庭に車を駐車している場合は、車が汚れる原因になります。
また、水たまりができている庭を歩くと、雨水や泥が靴に付着して家の中を汚してしまいます。
庭だけでなく室内の衛生状態も悪化するため、早期の対策が必要です。
庭の水はけを改善するメリット
庭の水はけを改善するメリットは、雨が降っても水たまりができにくくなることです。
水たまりができなくなると、カビや害虫の繁殖を防げます。
草花は元気に育つようになり、衛生状態や美観も改善するでしょう。
また、水たまりができなくなると、靴に付着した雨水や泥などの汚れが室内に持ち込まれるのを防ぎ、室内の清潔さを保てます。
庭の状態の改善は庭の美観を維持し、住環境をより良くするためにも重要です。
庭の水はけが悪い原因
庭の水はけが悪い原因は、土壌か地盤のいずれかです。
ここでは、水はけが悪い原因をそれぞれ詳しく解説します。
庭の状態を改善するには原因を特定しなければならないため、しっかりと押さえておきましょう。
庭の土が粘土質
庭の水はけが悪い原因で多いのは、庭の土が粘土質であることです。
粘土質の土は雨水が浸透しにくく、水たまりができやすい特性があります。
粘土質の土壌に水たまりができると、日当たりが良くても水はなかなか引きません。
粘土質の土は粘り気があるため、指で土をこねてみて、粘りがあるかどうかで確認できます。
指で土をこねて細い棒状になる場合は、粘土質の土壌の可能性が高いです。
また、水を注いでみて、水が土中に浸透しにくい場合は、排水性の悪い土壌であると判断できます。
庭にデコボコがある
庭にデコボコがあると、雨水がくぼみの箇所に溜まり、水たまりができやすくなります。
水が蒸発するまで時間がかかると水たまりはなかなか消えず、過剰に湿った状態が持続します。
擁壁やブロック堀の周辺はデコボコができやすいため、注意が必要です。
擁壁やブロック堀の周りの土地は、外構工事の影響で時間とともに沈下することがあります。
沈下が進むと土にくぼみができ、雨水が溜まって水たまりができてしまいます。
デコボコやくぼみのある地形や擁壁、ブロック堀の周辺は、水たまりの発生に注意を払いましょう。
庭の表面排水が機能していない
庭の表面排水がうまく機能していないと、水はけが悪い原因になります。
表面排水は、庭の地表に溜まった雨水を効果的に排除する役割を果たします。
水は高所から低所に流れる性質があり、水勾配が取れていないと排水できません。
適切な水勾配を持つ庭では、雨水が効率的に除去され、水たまりの形成を防ぐことができます。
表面排水を機能させることは、水たまりの発生を防ぎ、水はけを向上させるために重要です。
水勾配が取れていない場合は、地面の平坦化や勾配の調整、排水路や排水システムの設置などで整地して、表面排水を機能させましょう。
排水先がない
雨水ますや排水路などの排水先がないと、庭に溜まった水を除去できず、庭の水はけが悪い原因となります。
庭の水はけを向上させるには、適切な排水先の確保や排水システムの設置が必要です。
雨水ますとは、雨水を溜めて排水するための設備や構造物の一種です。
雨水を溜め、地下の排水システムや排水路を通じて適切な場所に排水する役割を果たします。
雨水ますには浸透式と非浸透式があり、浸透式は雨水を地下に浸透させるために使用されます。
非浸透式は雨水を一時的に貯蔵し、必要なときに排水するための構造物です。
排水管に接続し、下水道に排水します。
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DIYで庭の水はけを改善する方法
水はけ改善はDIYでもできる場合があります。
ここでは、DIYで庭の状態を改善する方法を解説します。
ただし、水はけの改善のすべてをDIYでできるとは限りません。
自身で対応できない場合は、業者に依頼しましょう。
深刻な状態でなければDIYで改善できる
深刻な状態でなければ、水はけの改善はDIYでできる場合があります。
水はけの悪い部分が広範囲でない場合は、DIYで改善できる可能性が高いです。
DIYだと高額な費用をかけずに改善できます。
例えば、粘土質の土壌を改善するために、砂や有機物を混ぜるなどの方法があります。
土壌の状態によっては砂利を敷くだけでも良く、狭い範囲であれば比較的容易にできるでしょう。
また、土の勾配を調整すると、庭の表面排水が機能するため雨水が適切に排除されるようになります。
勾配の調整は狭い範囲であれば手作業でできます。
雨水ますの蓋を交換するだけでも水はけが改善する場合があるため、ホームセンターなどで新しい蓋を購入することで交換が可能です。
水はけが悪い原因を特定する
DIYで水はけを改善するには、まずは原因の特定が必要です。原因によって対処法が異なります。
水はけが悪い原因は土壌か地盤のいずれかであるため、土壌と地盤の状態を確認して原因を特定しましょう。
例えば、土壌を確認して粘土質だった場合は、土壌改良が必要です。地盤の状態を確認して、庭の地形に適切な勾配がない場合は、手作業で勾配を調整することで、雨水の流れを良くすることができます。
雨水ますの蓋を交換する
雨水ますは雨水を溜めて排水するための設備ですが、雨水ますが地盤よりも低い位置に設置されている場合は、穴が開いている格子蓋と交換すると雨水の流れが良くなる場合があります。
格子蓋は、2,000~3,000円程度で購入できます。
格子蓋と交換するだけなので、DIYでも可能です。
ただし、雨水ますが地盤よりも高い位置に設置されている場合は配管工事が必要であるため、業者に依頼しましょう。
雨水浸透ますを設置する
蓋の交換よりも難易度は高いですが、庭の地盤の下に雨水浸透ますを設置すると、雨水を一時的に溜めて地下に浸透させられます。
雨水浸透ますは3,000~4,000円程度で購入できます。
雨水浸透ますのほかに、穴を掘るためのショベルも必要です。
ショベルは2,000~3,000円程度で購入できます。
雨水を地下に浸透させるために、穴は深く掘らなければなりません。
自分でするのが困難な場合は業者に依頼しましょう。
庭を整地する
庭の表面排水が機能していない場合は、庭を整地して傾斜をつけると、水の流れが良くなってスムーズに排水でき、水たまりの発生を防げます。
庭を整地して傾斜をつけるにはショベルが必要です。
広い範囲でなければショベルによる手作業で傾斜をつけられます。
なお、庭にデコボコがある場合は、土をかけて埋めておきましょう。
難易度は高くなりますが、透水性のあるコンクリートで舗装すると、水はけの問題は根本的に解決します。
砂利を敷く
根本的な解決策にはなりませんが、水たまりの状態が深刻でなければ、砂利を敷くと状態が良くなる場合があります。
地盤と砂利の隙間に雨水が溜まるため、大きな水たまりの発生を防げます。
ただし、効果は限定的であり、本格的な対策ではありません。
砂利と一緒に防草シートを敷くのも効果的です。
ただし、ゲリラ豪雨などの大雨が降った場合は対処できず、大きな水たまりが発生することがあります。
防草シートは経年劣化するため、定期的な交換が必要です。
暗渠排水にする
難易度は高いですが、暗渠排水にすると水はけの問題は根本的に解決します。
暗渠排水は地中にパイプを埋めて排水する方法です。
雨水は地中のパイプを通って排水されるため、庭の状態は大きく改善します。
暗渠排水にするには、パイプを通すための穴を掘る必要があります。
雨水の流れを良くするために傾斜をつけなければならず、DIYでは難易度が高いです。
失敗すると大掛かりな復旧作業が必要であるため、暗渠排水の工事は業者に依頼することをおすすめします。
DIYで改善する際の費用の目安
DIYで改善する際の費用の目安は、数千円~1万円程度です。
雨水ますの蓋の交換など簡単なものであれば数千円程度でできます。
ショベルや砂利、土などを購入する場合でも、予算は1万円程度です。
ただし、広範囲に砂利を敷いたり、DIYでは難しい暗渠排水などの工事をしたりする場合は、費用は高額になることがあります。
業者に依頼するとさらに費用は高くなりますが、失敗のリスクを考慮すると、費用は高くなっても業者に依頼するのが賢明です。
DIYで改善できなければ業者に依頼する
DIYで改善できなければ、工事は業者に依頼しましょう。
ここでは、依頼できる業者と、業者に依頼するメリット・デメリットについて解説します。
業者に依頼する際の費用の目安もご紹介するので参考にしてください。
庭の水はけの改善を依頼できる業者
配管業者や土木業者、外構業者、造園業者などに工事を依頼できます。
複数の業者に相談して、相見積もりを取ることをおすすめします。
実際に利用した方の感想や口コミなどをチェックして、信頼できそうな業者を探しましょう。
見積もりの内容がよくわからない場合は不明な点が解消するまで質問し、追加料金の有無やどのような工事をするのかのチェックが大切です。
アフターフォロー体制も確認し、最も信頼できる業者に依頼すると安心です。
業者に依頼するメリット
業者に依頼するメリットは、根本的な対策になることです。
特に庭の状態が悪い場合は、DIYでは対処できません。一時的な対策ではなく、水はけの問題を根本的に解決したいのであれば、業者に依頼しましょう。
美しい仕上がりが期待できることも業者に依頼するメリットです。
暗渠排水を設置後は、人工芝を敷いてくれるなどして、美しく仕上げてもらえます。
また、工事は短期間で完了するため、素早く改善したい場合も業者に依頼するのがおすすめです。
業者に依頼するデメリット
業者に依頼するデメリットは、DIYよりも費用がかかることです。
DIYだと数千円~1万円程度で済みますが、業者に依頼すると工事内容によっては高額な費用がかかります。
費用が高額になる理由は、人件費や重機の費用などがかかるためです。
業者によっては追加料金が発生することもあるため、追加料金についても必ずチェックしておきましょう。
業者に依頼すると費用がかかるというデメリットがありますが、根本的な解決につながります。
業者に依頼する際の費用の目安
工事を業者に依頼する際の費用の目安は、工事内容によって費用は異なりますが、40万円以上になることがあります。
例えば、庭の土を入れ替える場合だと、1平米当たり6,000~1万6,000円程度の費用がかかります。
工事の範囲が広い場合は100万円以上かかることもあるため、見積もりでの確認が大切です。
業者によって費用は異なるため、複数の業者の見積もりを比べてみて、適切な価格であるかを判断しましょう。
まとめ
庭の水たまりが狭い範囲であれば、DIYでの改善が可能です。
費用は数千円~1万円程度であり、費用をかけずに状態を改善できます。
しかし、水はけの問題を根本的に解決するには、業者への依頼をおすすめします。
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