外観リノベーションは家の印象をガラリと変える方法の一つです。
築年数が経過して古く見える中古一戸建ても、外観リノベーションによってイメージを刷新し、おしゃれな家に変えられます。
この記事ではおしゃれな家にするための外観リノベーションのコツを解説します。
外観リノベーションの工事の種類や相場もまとめました。
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外観リノベーションの種類と費用
外観リノベーションにはさまざまな種類があり、費用が異なります。
外観リノベーションにおける、以下の種類の特徴と費用相場を見ていきましょう。
- 外壁
- 屋根
- 玄関ドア
- 窓
- 外構
外壁
外壁のリノベーションは、最も一般的な外観リノベーションの一つです。主に「塗装」「重ね張り」「張り替え」の2種類に分類されます。
外壁の塗装 | 外壁を塗料で塗る |
---|---|
外壁の重ね張り | 既存の外壁材の上に新しい外壁材を張る |
外壁の張り替え | 既存の外壁材を撤去して新しい外壁材を張る |
外壁の塗装は費用を抑えつつ、カラー変更によっておしゃれな外観にできるのがメリットです。
性能が高い塗料は費用が高額ですが、メンテナンスの頻度を減らして家の性能を維持できます。
重ね張りは既存の外壁材を撤去しないため、廃材処理費がほとんどかからず、工期が短いのが特徴です。
外壁の張り替えでは外壁材を撤去する際に外壁内部の状態をチェックできるため、必要に応じて雨漏りなど不具合の補修ができる点がメリットです。
外壁材には窯業系サイディング、金属系・木質系サイディング、タイルなど複数の種類があり、どれを選択するかで費用が変わります。
外壁の塗装、重ね張り、張り替えの費用相場は、それぞれ以下のとおりです。
費用目安 | |
---|---|
外壁の塗装 | 80~120万円 |
外壁の重ね張り | 100~200万円 |
外壁の張り替え | 150~250万円 |
屋根
屋根は雨風から建物を守る重要な役割を果たしています。
雨漏りなどを防ぐために、定期的なメンテナンスが必要です。
屋根のリノベーションは「塗装」「重ね葺き」「葺き替え」の3種類があります。
屋根の塗装 | 屋根を塗料で塗る |
---|---|
屋根の重ね葺き | 既存の屋根の上から新しい屋根材をかぶせる |
屋根の葺き替え | 既存の屋根材を剥がして新しい屋根材を付ける |
屋根の塗装は費用を抑えて手軽におこなえるリノベーション工事です。
屋根の耐用年数が10年以上残っている場合は、塗装をするだけでもきれいにリノベーションできます。
ただ屋根の下地部分が劣化している古い家では、葺き替えが必要です。
大がかりな作業になるため費用も上がりますが、建物の耐久性を高められます。
屋根の塗装、重ね葺き、葺き替えの費用相場は、それぞれ以下のとおりです。
費用目安 | |
---|---|
屋根の塗装 | 40~70万円 |
屋根の重ね葺き | 60~200万円 |
屋根の葺き替え | 100~250万円 |
玄関ドア
玄関ドアは住宅の正面にあることが多く、第一印象を決める部分です。
玄関ドアをリノベーションするだけでも、ぐっとおしゃれな雰囲気になります。
採光や風通しを良くしたり、防犯やバリアフリーを意識したりして玄関ドアを変える方も少なくありません。
玄関ドアの種類は、開き戸タイプと引き戸タイプの2種類です。
開き戸タイプは扉を押したり引いたりして開閉するタイプで、多くの住宅で利用されています。
豊富なデザインから選べる点や防犯性が高い点がメリットです。
引き戸タイプは、扉を横にスライドさせて開けます。
車椅子やベビーカーの出入りがしやすいため、バリアフリーを意識する方に選ばれているタイプです。
玄関ドアのリノベーション方法は「ドアの塗装」「扉の交換」「開き戸から引き戸へ変更」などが挙げられます。それぞれの費用相場は以下のとおりです。
費用目安 | |
---|---|
ドアの塗装 | 5~20万円 |
扉の交換 | 30~50万円 |
開き戸から引き戸へ変更 | 15~40万 |
窓
窓のリノベーションは、断熱性・防音性・防犯性の向上が期待できます。
窓は外観のアクセントにもなるため、おしゃれな外観にしたい場合は窓のリノベーションを検討してみましょう。
窓のリノベーションを分類すると、「窓ガラスの交換」「新しい窓の設置」の2種類です。
窓ガラスの交換では、真空ガラスや複層ガラスに交換することによって断熱性を高められます。
新しい窓の設置は、窓ガラスだけでなくサッシごと増設する方法です。
それぞれの費用相場をまとめました。
費用目安 | |
---|---|
窓ガラスの交換 | 10万円~ |
新しい窓の設置 | 17~60万円(外側アルミ・内側樹脂のサッシの場合) |
上記のリノベーションにあわせて雨戸・シャッターの交換・設置をおこなう場合は、さらに15〜40万円程度かかります。
外構
外観リノベーションで忘れてはならないのが、外構のリノベーションです。
外構の例を挙げると、玄関アプローチや駐車場、植栽などがあり、建物の外観に影響を与えるパーツばかりです。
特に建物の正面部分にある玄関アプローチにこだわると、おしゃれな家に仕上がるでしょう。
外構リノベーションの費用相場は以下のとおりです。
費用目安 | |
---|---|
玄関アプローチ | 20~40万円 |
フェンス・ブロック塀 | 30~50万円 |
カーポート・駐車場 | 30~100万円 |
植栽 | 10~30万円 |
ウッドデッキ | 20~50万円 |
外観リノベーションをするべき理由
外観リノベーションは以下のメリットがあります。
- 外観がきれいになる
- 建物が長持ちする
- 売却しやすくなる
それぞれのメリットをについて詳しく解説します。
外観がきれいになる
外観リノベーションのメリットとして挙げられるのが、家の外観がきれいになることです。
塗装が剥がれたり外壁がひび割れたりしている家は、どうしても古めかしい印象になってしまいます。
しかし老朽化している古い家であっても、外観リノベーションをおこなうことで美しい見た目に生まれ変わります。
街並みもきれいになるため、周辺環境にも良い影響をもたらすでしょう。
外観を自分好みに変える目的で、リノベーションをおこなう方も少なくありません。
例えば中古一戸建てを探していて、外観以外は条件を満たしている物件があれば、外観リノベーションを施すのがおすすめです。
北欧テイストやモダンテイストなど、自分がおしゃれと思える外観に変えられます。
建物が長持ちする
外観リノベーションによって、建物が長持ちするというメリットもあります。
定期的にメンテナンスしていれば、建物が傷むのを防ぎ、より長持ちさせられるでしょう。
特に外壁や屋根は風雨や日射から建物を保護する役割を果たしています。
長期間放置していると建物内部まで劣化してしまう恐れがあるため、定期的な塗り替えや張り替えが欠かせません。
家の機能性を高められる点もメリットです。
例えば外壁や窓を交換する際に、断熱性に優れた素材を選べば暮らしは快適になります。
夏は涼しく冬は暖かい気温を保てるため冷暖房を効率的に使用でき、電気代の節約にもつながるでしょう。
ほかにも防音性・耐震性・耐火性など、さまざまな機能を持つ素材があります。
売却しやすくなる
引っ越しなどを理由に家を手放す際、売却しやすくなる点もメリットです。
見るからに古びた家を買おうとする方は少ないですが、おしゃれな外観を維持している家は資産価値が高く需要があります。
適切に管理されている家は将来的なメンテナンス費用を削減できる効果もあるため、購入希望者にとって魅力的な物件です。
ただし高く売る目的だけで、家を手放す直前に大がかりなリノベーションをするのはおすすめしません。
リノベーションを施した分売却価格が高くなってしまい、売れ残ってしまう恐れがあります。
外観リノベーションが万人受けしないデザインの場合も、売れない可能性が出てきます。
購入したあとに自分好みにリノベーションしたいという購入希望者も多いため、売却前は必要最低限の修繕にとどめておいたほうが良いです。
外観リノベーションでおしゃれな家にする方法
おしゃれな外観に仕上げるためのリノベーションのコツを6点ご紹介します。
- 配色に統一性を持たせる
- 耐久性の高い素材を選ぶ
- 窓の配置やサイズにこだわる
- 生活感を隠す
- ライトアップを考える
- まとめて施工する
配色に統一性を持たせる
おしゃれな家の外観は、配色に統一感があります。外観で使用する色は3色以内に絞り込むのがコツです。
配色はベースカラー・メインカラー・アクセントカラーのバランスを考えましょう。
ベースカラーは最も大きな面積を占める色、メインカラーはデザインの主役になる色、アクセントカラーはメインカラーを引き立てる色です。
ベースカラー・メインカラー・アクセントカラーの比率は、70:25:5が黄金比といわれています。
ベースカラーを決める際は、街並みと調和するような色を選びましょう。
例えば落ち着いた住宅街で鮮やかな色の外観にすると、浮いた印象になってしまう場合があります。
外装材の色決めは室内だけで判断せずに、屋外での見え方も確認するのがおすすめです。
直射日光に当ててみたり、日影で見てみたりすると見え方が変わります。
耐久性の高い素材を選ぶ
外観リノベーションで使用する素材は、性能を重視して選ぶのがコツです。
耐久性に優れた素材は費用が高額になりますが、メンテナンスの頻度を減らせます。
一方で安価で劣化しやすい素材は、ずっと美しい状態をキープするのが難しいです。
気に入ったデザインを選ぶことも大切ですが、長期的な目線で性能の良い素材を選びましょう。
素材選びはコストパフォーマンスにも影響します。
例えば外壁材に使われるアクリル塗料やウレタン塗料は価格が安いですが、耐用年数が短くこまめに塗り替えなければなりません。
初期費用を抑えられても、ランニングコストが膨らんでしまい、長い目で見るとコストパフォーマンスが悪い可能性があります。
窓の配置やサイズにこだわる
おしゃれな外観にするためには、窓のデザインや配置までこだわりましょう。
建物の正面や道路側の面は、特にこだわる必要があります。
例えば窓の位置やサイズを統一していると、すっきり整った印象になります。
反対にデザインの異なる窓をランダムに配置すると、雑然とした印象になりかねません。
窓のデザインを変更することで、外観の印象が見違えることもあります。
これまで窓のデザインは横長の引き違い窓が主流でしたが、最近では縦横スリットやスクエア窓などが人気です。
窓を決める際に忘れがちなのが、外からの見え方です。
採光やプライバシーをしっかりと確保できるような窓を選びましょう。
室内に光が入らず暗かったり、道路から室内が見えたりすると家の快適性が損なわれてしまいます。
生活感を隠す
生活感を隠すことも、おしゃれな外観に欠かせないコツです。
ガスメーター・ガスボンベ、エアコン室外機、給湯器などが目立つ家は、ごちゃごちゃした印象になるため注意しましょう。
駐車場近くに置いてあるスタッドレスタイヤや乱雑に停められた自転車なども要注意です。
建物の正面に生活感が出やすいものがにあると、おしゃれな外観から遠ざかってしまいます。
設置場所を変えたり、目隠しや物置などを利用したりするのがおすすめです。
ライトアップを考える
ライトアップまで計画しておくと、夜もおしゃれな家を演出できます。
ガーデンライト・スポットライトなどを活用しましょう。
照明を当てることで外壁の素材感を際立たせたり、シンボルツリーのシルエットを見せたりと、演出方法はさまざまです。
家のライトアップは、防犯性を高める効果も期待できます。
家を照らすことで不審者が侵入する死角が少なくなるため、安心感も高まるでしょう。
タイマーや周囲の明るさに応じて、自動点灯するタイプを選べば、管理も楽です。
まとめて施工する
複数箇所をまとめて施工することも、外観リノベーションのコツです。
見た目をおしゃれに仕上げつつ、費用を抑えられます。
中古一戸建ての場合は劣化している箇所だけリノベーションしようという方もいますが、都度リノベーションをしていると余計な費用がかかるため要注意です。
例えば外壁と屋根は足場を組んで施工しなければなりません。
外壁と屋根をまとめて施工すれば足場代は一回分で済むところを、分けて施工すると足場代が2回分かかってしまいます。
デザイン性とコストパフォーマンスを両立させたい方は、できるだけまとめてリノベーションを検討しましょう。
ちゅうこだて!の「住まいの紹介サービス」では、中古一戸建て探しのご相談を24時間チャットで受け付けております。
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外観リノベーションを検討したほうが良い方は?
「現時点で外観リノベーションが必要なのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
以下に外観リノベーションを検討したほうが良い方の特徴を挙げました。
- 外観のメンテナンスを10年以上していない
- 中古一戸建てを購入したばかり
- 家のイメージを刷新したい
それぞれの特徴を詳しく解説します。
外観のメンテナンスを10年以上していない
外壁や屋根は耐用年数が決まっています。
例えば外壁塗装の耐用年数は8〜20年程度です。
いくらきれいに塗装されていても、耐用年数を超えていれば本来の機能を果たしていない可能性があります。
10年以上メンテナンスしていない方は耐用年数を超えている可能性があるため、外観リノベーションを検討したほうが良いでしょう。
外壁塗装の劣化サインが見られる場合も、要注意です。
手で触ると粉が付くチョーキングや、幅0.3mm以上のひび割れなどは、外壁材が劣化しているサインです。
放っておくと外壁としての機能が失われ、建物内部に水や虫が侵入する恐れがあるため、上記のようなサインが見られたら、年数に関わらず早めに対策しましょう。
中古一戸建てを購入したばかり
中古一戸建てを購入したばかりの方も、外観リノベーションを検討するのがおすすめです。
住みながら外観リノベーションをすると塗料のにおいや窓の開閉を気にしなければなりません。
しかし引っ越しの前に外観リノベーションを済ませておけば、工事を気にせずすぐに新生活を始められます。
入居時期と合わせて外観リノベーションをおこなうことで、次回以降のリノベーションの計画も立てやすくなるでしょう。
もし外観リノベーションが必要なくても、中古一戸建てを購入したタイミングで建物の劣化状況を把握しておくと安心です。
自分好みのおしゃれな雰囲気の家に変えられるのも、うれしいポイントです。
外観が好みではない中古一戸建てでも、外観リノベーションによって雰囲気を変えれば、愛着を持って暮らせます。
家のイメージを刷新したい
家のイメージを刷新したい方も、外観リノベーションが向いています。
「今住んでいる家の外観に飽きてしまった」「家のイメージを変えたい」など、現在の外観に不満があるなら、外観リノベーションを検討してみてはいかがでしょうか。
外壁を塗り直したり、玄関ドアや窓を交換したりするだけでも、家の印象は大きく変わります。
老朽化した家をモダンな印象の家に変えることもできます。
家のイメージチェンジを図りたい場合は、見た目がガラリと変わる外観リノベーションがおすすめです。
外観リノベーション会社の選び方
外観リノベーションを成功させるためには、どの会社に依頼するかが肝心です。
以下に信頼できる会社の特徴をまとめました。
- 事前に劣化診断をおこなう会社
- 見積書の内容が明確な会社
- 保証やアフターケアが充実している会社
それぞれの特徴を詳しく解説します。
事前に劣化診断をおこなう会社
外観リノベーションを進める際は、事前に劣化診断をおこなってから見積もり・施工することが大切です。
事前に有資格者が劣化診断をおこない、劣化している部分の補修方法まで提案してくれる会社を選びましょう。
有資格者とは建築士、雨漏り診断士、外装劣化診断士などです。
劣化診断を実施する箇所は外壁や屋根など多岐にわたり、建物を少し眺める程度ではわかりません。
一つひとつ丁寧に調査してくれるかどうかがポイントです。
十分な劣化診断をおこなわず、いきなり見積もりを出してくる会社は要注意です。
現状を十分に把握していないのに正確な見積もりを出すことはできません。
悪徳な会社に依頼してしまうと、追加費用が発生したり修繕してくれなかったりする恐れがあります。
リノベーションが終わったあとに、もともと劣化していた部分に不具合が出ると二度手間です。
見積書の内容が明確な会社
外観リノベーションは、見積書の内容が明確な会社に依頼しましょう。
信頼できる会社が作成する見積書は、工事内容、数量、単価などが具体的に記載されているのが特徴です。
見積書を見れば、工事の工程や金額の内訳、使用する材料名が一目でわかるようになっています。
見積書を受け取ると、まず予算内に収まっているか総額が気になるところではありますが、詳細まで忘れずにチェックしてください。
注意しなければならないのは「一式」という表記が多用されている見積書です。
外観リノベーションは材料費と施工費が別々にかかります。
例えば外壁塗装工事であれば材料費は塗料の費用、施工費は職人さんの人件費などです。
これらを分けずに「外壁塗装工事 一式 〇〇万円」と記載されていると、内訳がわかりません。
保証やアフターケアが充実している会社
外観リノベーションの施工が終わって数年後に、不具合が出てくる可能性があります。
万が一のときにしっかりと対応してもらえるよう、保証やアフターケアが充実しているかどうかもチェックしておきたいポイントです。
優良な会社は5〜10年程度の保証やアフターサービスを付けてくれることが多いです。
保証やアフターサービスの内容は、会社によって異なります。
会社が独自に運営する自社保証や、組合・団体が運営する第三者保証、塗料メーカーが運営する保証など多種多様です。
保証やアフターサービスを付けてもらう場合は、保証書などの書面を発行してもらうようにしましょう。
まとめ
外観リノベーションは外壁や屋根などさまざまな種類があり、配色に統一性を持たせたり、生活感を隠したりすることで、おしゃれな家に仕上げられます。
建物が長持ちするメリットや売却しやすくなるメリットなども期待できるため、長期間メンテナンスをおこなっていない方や中古一戸建てを購入したばかりの方は、ぜひ外観リノベーションを検討してみてください。
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